マルクス『資本論』を読めば必ず大量殺人狂になる。何故か ──レーニン大量殺戮の再現を狙う、池上彰/佐藤優の『絶望の資本論』

筑波大学名誉教授   中 川 八 洋

 マルクスに狂う極左人士は、例外一人として無く、三つの異常な犯罪を志向する。彼らは猛毒の阿片マルクス『資本論』を吸引することによって、「国民の貧困を極限化」「戦争誘発と戦争永続化」「国民に対する無制限大量殺戮」の三犯罪を三位一体で信仰するに至るからである。  

 この三位一体「国民の貧困を極限化」「戦争誘発と戦争永続化」「国民に対する無制限大量殺戮」の教典が、マルクスの『資本論』であるのはつとに誰でも知っていること。しかし、共産党員・池上彰と稀代のアナーキスト佐藤優は、この自分たちの狂気の信条を隠蔽すべく、それを反転させる転倒語法(=ジョージ・オーウェルが導入した新概念「ニュー・スピークス」)を駆使して、『希望の資本論』だと詐称し嘘宣伝に努めてきた。

 が、改めて指摘するのは教養ある読者に失礼だが、『資本論』とは、人間をこの世で絶望の地獄に叩き落すことを目的として書かれた悪魔のカルト宗教経典である。池上彰と佐藤優が嘘八百の雑談に興じているだけのお粗末対論『希望の資本論』は、少なくとも『絶望の資本論』と正しい原題に戻すべきだし、より正確には『血塗られた資本論』と改題すべきである。  

 池上彰と佐藤優とが『絶望の資本論』『血塗られた資本論』を、嘘ラベル『希望の資本論』という笑止な仮面を『資本論』にかぶせた理由は、二十世紀に起きたかつてのレーニン/スターリンによる自国民大量殺戮6600万人)」をもう一度、この日本で再現させたいと狙っているからである。その方法は、ロシアと中共に日本を侵略させ日本列島全体を戦場として破壊尽し日本を阿鼻叫喚の地獄にしておいて、この破壊の上に樹立される露中の代行政権「共産党独裁政府」によって国民に対する無限の収奪と殺戮を実行すれば、いとも簡単に実現する。

 マルクス『資本論』の吸飲者が必ず「反戦・平和」を絶叫するのは、ロシア・中共の対日侵略において日本の国防力を無力化するため。コミュニスト達のマルクス『資本論』大宣伝と共産党の「反戦・平和」運動が完全に整合するのは、一つのコインの裏表だからだ。いずれも、日本と日本国民とを無限の収奪による極限の貧困と殺戮の巷に誘導する悪魔のハーメルンの笛である。  

 なお、戦争は侵略による対外膨張の戦争もあれば、国防力の不足による隣国から侵略される戦争もある。いずれも戦争であることに変わりはない。しかも戦争には、この二種しかなく、またこの戦争発生頻度は同数である。

 双方の戦争における相違は、前者は国家の意思や一部国民の熱狂によって発生し、後者は平和の意思や願望が踏みにじられることで発生する。池上彰や朝日新聞等の共産主義者達の反戦・平和運動とは、国防力の不足による隣国から侵略される戦争を目指すもので、「平和」の嘘仮面を疑われにくく、戦争狂・戦争主義者がもっとも活用する運動形態。すなわち、「反戦・平和」運動には、血塗られた自国民大量殺害の犯意が透け透けに見える。見えないならば、それは頭が悪すぎる。

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“戦争狂”池上彰と“貧困促進屋”池上彰は同一体 ──日本の経済破綻と超貧困化を狙う“池上彰の犯罪”の先に来るもの

筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

 オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界 brave new world』(注1、邦訳1974年、原書1932は、ジョージ・オーウェル『1984年』(注2、邦訳1972年、原書1947とともに、1970年代、保守系の中高生や大学生の間で、爆発的に読まれた。全体主義体制に対するこれほど痛快・痛烈な非難を文学作品の形で成功した古典的名著が、(1926年に始まる、1930年代の出版物が赤一色だった戦前・戦中では無理だとしても)敗戦の1945年8月から三十年間も翻訳されなかった事実は、何を物語るのか。

 スターリンの命令に嬉々として従った“アジア共産化戦争”大東亜戦争八年間の洗脳によって、戦後日本では、知識層も出版界も共産主義思想(“畸形の共産主義”皇国史観を含む)や全体主義思想の枠内でしか思考できない状態が生まれ、この状況は出版界を心理的に圧迫し続けた。少し解放感が漂ったのは、1970年に入った直後だった。また、共産主義や全体主義に汚染されていない正常な出版社がほんの一部であれ〇〇党の検閲・弾圧からやっと掻い潜れるようになったのも1970年に入ってからだった。とはいえ、戦後日本の出版界に訪れた、この束の間の自由は、1983年が最後だったようだ。1984年からの再締め付け的な検閲体制を強化した〇〇党の独裁的支配が広く深く浸透して、中堅の数社を除き、その後の日本における出版の自由はあっという間に消え去った。

 『すばらしい新世界』は、進歩した文明的全体主義体制とその独裁者「総統」の下で「幸福」が国家から強制的に与えられる状態を、未開の非文明国からこの全体主義国家に紛れ込んだ自由人が、人間の自由/幸福/人間性/思考の独立性/真理/宗教などの視点から追及する物語。「善と悪の関係性」に言及する箇所はドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を彷彿とさせるし、ユートピア社会をこの世に求める事が“自由ゼロ/人間性ゼロの暗黒のディストピア”に至ると喝破した天才ベルジャーエフと同一の信条がこの著のモチーフとなっている。

 もっと率直にいえば、『1984年』が“スターリンの暗黒の体制”をオーウェル流に描いたのに似て、ハクスリー『すばらしい新世界』は、マルクスの『共産党宣言』を標的に、それが描く未来のユートピア“共産社会”を、諷刺のマントを着せてはいるが、ばっさりと外科手術的な解剖を試みたもの。だから、登場人物の一人に「バーナード・マルクス」の名をつけている。

 蛇足だが、日本では1970年代前半、バーク『フランス革命の省察』もハイエク『自由の条件』『法と立法と自由』もまだ翻訳されていなかった。ために、『1984年』『すばらしい新世界』は、ハイエク『隷従への道』(1954年、東京創元社)や『ベルジャーエフ著作集』(全八巻、1960~1年、白水社)とともに、保守系人士の座右の書となった。だが、『1984年』『すばらしい新世界』の邦訳出版は十五年遅すぎた。『ベルジャーエフ著作集』出版とほぼ同時ならば、保守勢力に相当な影響力(=社共と猖獗する共産主義思想に対する攻撃力)を大いに発揮しただろうからである。

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“共産党員”吉野源三郎のベストセラーに狂喜する『文藝春秋』誌の真赤な怪気炎──『君たちはどう生きるか』は子供達を“共産革命戦士”に洗脳養成する“赤化教本”

筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

 吉野源三郎とは、戦後日本にソ連軍を侵略させて日本をソ連が無限に収奪し続ける国家喪失地獄に叩き落さんとした、悪魔が縮こまる凶悪な共産主義者であった。そんな狂気のスターリン教徒が、日本の子供たちをソ連人=狂気の共産革命の戦士に改造するために書いた赤化・洗脳教本『君たちはどう生きるか』が、漫画版だが、今、超ベストセラーになっている。すでに170万部を突破したという。

※本稿は、2018年2月25日に中川八洋掲示板のために執筆された記事を、再掲載したものです。

 吉野源三郎のような札付きの共産党員の本は、エチオピア農民婦女子150万人の餓死処刑に加担した極悪非道の殺人鬼黒柳徹子の『窓際のトットちゃん』でもそうだったが、なぜか必ず超ベストセラーになる。誰しもこのからくりを知りたいだろうが、この問題は、ここでは扱わない。

 19377月に新潮社から出版された『君たちはどう生きるか』は、ちょうど究極のスターリン狂で共産主義者・近衛文麿が、「対蒋介石戦争」を開戦した19377月と同じ年/同じ月であった。「対蒋介石殺害戦争」を、当時も「日支事変」だと偽装語で誤魔化し、戦後もまた「日中戦争」だと嘘ラベルを張った。が、近衛文麿が日本国民を騙して日本の国費と日本の若者の命を蕩尽した「八年間の対支戦争」は、中国共産党の毛沢東に依頼されるままに、反共の蒋介石を殺害して支那全土を毛沢東の手に渡すことを戦争目的とした戦争だった。

 そればかりではない、吉野源三郎に少年用赤化洗脳教本の書き方を教えたコミュニスト山本有三が、大東亜戦争を煽動して昭和天皇/吉田茂など親英米派・大東亜戦争反対派を封殺した朝日新聞に『路傍の石』を連載開始したのも、この1937年であった。山本有三は、河上肇の直系で日本のスターリン細胞のボス近衛文麿グループの一味であった。人脈図を描けば、「吉野源三郎──(少年を共産革命戦士に改造する教本の書き方の師弟関係)──山本有三──(ソ連軍の日本侵略誘導の赤化集団)──近衛文麿」ということになる。つまり、吉野源三郎とは、東アジア共産革命戦争(=「大東亜戦争」)のれっきとした一味で、悪魔そのもののスターリンの犬だった。

 なお、『君たちはどう生きるか』は、一時的に目を患った山本有三に代行し、ピンチ・ヒッター的に吉野源三郎が書いたもので、山本有三が企画編集した1935年に第一回配本の)全十六巻「日本少国民(=「少年少女」のこと)文庫」の最後の配本第十六冊目であった。また、この「日本少国民文庫」シリーズは、日本の若者をアジア共産化革命の祖国叛逆大東亜戦争に駆り立てるべく、山本有三が近衛文麿に依頼されて企画出版したと考えられる。

 コミュニスト山本有三もコミュニスト吉野源三郎も、大東亜戦争の八年間にわたり一度も、小声ですら大東亜戦争に反対していない。心底からアジア赤化の大東亜戦争に狂喜乱舞していたからだ。

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