筑波大学名誉教授 中 川 八 洋
「第一条 天皇は元首の地位にある」
「第二条 皇位継承は“皇室の家法”に従う」
これが、マッカーサー元帥がホイットニー民政局長(職業軍人、ジョージ・ワシントン大学ロー・スクール卒、JD)に指示したGHQ憲法の基本骨格「マッカーサー三原則」の第一(1946年2月3日)。このマッカーサー原則第一の英文は、「第一条 Emperor is at the head of the state.」「第二条 His succession is dynastic.」(注1、98頁)。
憲法学的に最高級のこのマッカーサー案は、ホイットニー直属の運営委員会三人のうち、赤いケーディス陸軍大佐(弁護士、ハーバード大ロー・スクール卒)や過激な共産主義者ラウエル陸軍中佐(弁護士、スタンフォード大ロー・スクール卒、JD)によって、大きく改悪された(備考)。なお、第一条の「象徴」を考案し、また前文を担当した、もう一人の運営委員ハッシー海軍中佐(弁護士、バージニア大ロー・スクール卒)は、小学二年の女子児童のような夢想型の共産主義者だった。
(備考)それでも彼らは王制主義のジョージ・ワシントンが建国した米国人らしく、天皇条項を、憲法の冒頭におく、皇室への最小限の敬意と尊崇を保持していた。日本の共産主義者のような天皇への殺意や憎悪感情は持ち合わせていなかった。
GHQ憲法に関った極左人物に、邦訳改竄やコッソリ削除(公家制度、爵位の一代に限り使用可など)を独断で行った“隠れ日本共産党員”佐藤達夫がいる。現行憲法第二条が天皇制廃止条項になった主たる原因は、犯罪者・佐藤達夫の暗躍であって、GHQとは言えない。しかし、共産党が牛耳る日本の学界は、佐藤達夫の犯罪を徹底隠蔽。日本の憲法制定史や憲法学は、学問とは程遠い政治運動になっている。佐藤達夫の犯罪隠蔽も日本の憲法学を反・学問にした元凶の一つ。
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