紙上テロルされた神武天皇を復権せず、“大和朝廷の日本国”を抹殺する“マジック虚構”「邪馬台国」論も粉砕しない“アパシー国”日本は、ローマ帝国“滅亡”再現にすぎ、必ず滅亡する──中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅤ)

筑波大学名誉教授   中 川 八 洋

 ローマ帝国の滅亡の主因は、ゲルマンなど北方蛮族が軍事侵略したからではない。①過剰な超福祉による精神の堕落と腐敗、②祖先ローマ人の血をいささかも尊重しない多民族共生(多民族社会)主義、③祖先との切断と国家否定を教義とする伝統・慣習破壊の新宗教(当時のキリスト教)の蔓延による祖先消滅および国家意識の雲散霧消、の三つが西ローマ帝国“滅亡”の主因。外敵の侵略と掠奪は、①②③に比すれば、西ローマ帝国を“滅亡”に誘う間接的要因にはなったが、それ以上ではない。

第一節“祖先の宗教”を永遠に護持せんとする民族の義務感を喪失した日本人 

 ローマ帝国滅亡の諸要因は、現在の日本国には、酷似以上に、ぴったし当て嵌まる。つまり、紀元476年の西ローマ帝国の滅亡を再現するかのように、日本国は滅亡するが、それはもう間近に迫っている。なお、前者の「滅亡の諸要因」は、個別独立ではなく、相互に複合している。

 が、そのうちの一つ、「祖先の宗教を継承すべき子孫たるローマ市民が、この祖先の宗教を徹底的に破壊し尽くし、自らを《祖先と切断する》という愚行に狂乱した」愚行こそは、西ローマ帝国の滅亡の最悪・最凶の要因と言えるだろう。

「初期キリスト教」はローマ帝国の滅亡の一要因。なら、同種のマルクス主義が支配の日本も滅亡!

 そして、この「祖先の宗教」を徹底的に破壊尽くす、国家の存続する生命源を枯渇させた、ローマ帝国の“暴走の狂気”は二つあった。第一。現在の日本共産党のマルクス・レーニン主義に酷似する、当時の初期キリスト教。第二。血統正しきローマ人の激減に伴う、異民族との混血による雑種化ならびに大量の異民族への無規範な市民権(国籍)の附与。

 初期キリスト教について日本人は、殆ど無知。そもそも関心が無い。また、日本人は極度に無教養だから、マルクスの『共産党宣言』が、この初期キリスト教を大幅に取り入れた事実すら知らない。

 「共産社会」とは、カルト宗教の共産主義者が妄想・狂信する“国家否定”“親子切断(家族解体)”“道徳破壊(無・道徳、悖徳)”“法慣習の否定”を基軸とする、ユートピアが反転したディストピア。共産社会のこれら基本柱のうち、“国家否定”“民族否定”“慣習否定”“親子切断(家族解体)”は、ローマ帝国を蝕んだ“過激カルト宗教”「初期キリスト教」の理念(=現在の正常な感覚では狂気)だった。

 キリスト教徒・テオドシウス帝(379~95年)の皇帝権力を通じて、ローマ帝国内における新宗教“信仰”強制力を手にした「初期キリスト教」は、数百年間も信仰されてきたローマ市民の伝統宗教を含み、既存の他の宗教すべてに対して「偶像崇拝!」と罵り、物理的・精神的にそれらを破壊し尽くすことに爆走した。これについては、ギボン『図説 ローマ帝国衰亡史』(東京書籍)の第24章「異教の最終的撲滅(357~92年)」を一読すれば、読者諸兄の頭はきっと整理されるだろう。

 そこにある一文を紹介しておく。「ガリアではトゥール司教が、修道僧の先頭に立って、広大な教区内の(他宗派の)偶像(=日本の仏像や石像に相当)や神殿(=日本の広壮な神社・仏閣に相当)、神聖な木々(=日本の「神木」に相当)の破壊に邁進した‥‥。ローマ帝国内の諸神殿は打ち捨てられるか、破壊された」(386頁)

“紙上テロルされた神武天皇を復権せず、“大和朝廷の日本国”を抹殺する“マジック虚構”「邪馬台国」論も粉砕しない“アパシー国”日本は、ローマ帝国“滅亡”再現にすぎ、必ず滅亡する──中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅤ)” の続きを読む

真赤な嘘「空白の四世紀」を大宣伝するNHK『歴史探偵』(7月26日放送)は、“明白な史実”「景行天皇/日本武尊/仲哀天皇/神功皇后の御代」を抹殺する“悪の歴史偽造”番組。──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅢ) 

筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

 佐藤二朗が「所長」を演じるNHK『歴史探偵』は、《NHKは、受信料を全額、共産党から徴収せよ!》があらわな番組。なぜなら、日本国が、その経済力・軍事力を一気に三倍以上に膨張させた、学的にも鮮明な日本について、NHK『歴史探偵7・26』はあろうことか、五回も、共産党製の詐言スローガン「空白の四世紀」を投げつけた。

 つまり、NHK番組『歴史探偵』は、天皇制廃止と日本国の地球からの廃滅を目指す、オウム真理教の残虐・残忍を百万倍に濃縮した、世界で最も血塗られた“日本人皆殺し”カルト宗教団体「共産党」のカルト教義を金科玉条に、日本国の正しい歴史を大改竄し公共電波で流したのである。

 真赤な嘘歴史「空白の四世紀」をデッチアゲたNHKの狙いは、実在明らかな四天皇──第十二代・景行天皇/第十三代・政務天皇/第十四代・仲哀天皇/天皇相当の神功皇后──を、日本国の歴史から抹殺することで、この天皇テロルをNHKは電波で敢行したのである。

“真赤な嘘「空白の四世紀」を大宣伝するNHK『歴史探偵』(7月26日放送)は、“明白な史実”「景行天皇/日本武尊/仲哀天皇/神功皇后の御代」を抹殺する“悪の歴史偽造”番組。──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅢ) ” の続きを読む

今や日本国民は、“皇室の聖なる史書”『古事記』を仰ぎも奉戴もしない。祖先の神話と切断した日本国の廃滅は、ギボンの警告通りローマ帝国の滅亡を再現し、もはや不可避──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅡ) 

筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

 本稿は、前稿の続きである。前稿では、“古代天皇テロリスト”津田左右吉を直系継承する“共産党員の国文学者”土橋寛の狂気一色を、脳内解剖手術すべきに割愛してしまったからだ。

 その前に閑話休題。共産党員・共産主義者には、精神分裂病の罹患者が極めて多い。が、一部の共産党員・共産主義者には、医学的な正常者もいる。共産党員全員がルソーやレーニンのごとき精神分裂病というわけではない。表1に、数は少ないが、両者を例示しておいた。

 例えば、津田左右吉。彼の著作は、「ユダヤ人を殺したい/殺したい」と喚いている狂人ヒトラーの『我が闘争』そっくり。いや、それ以上。津田左右吉の作品はどれもこれも、地下鉄サリン事件を起こした後に麻原彰晃が公刊した、「俺は殺(や)っていない。俺は殺(や)っていない」を絶叫している小冊子『ヴァジラヤーナ・サッチャ』第九号(1995年刊)と、論理構造が瓜二つ。

 つまり津田左右吉のどの著作を読んでも、津田が、精神病院で鉄格子の中から喚く、ヒトラーと麻原彰晃をブレンドした超・気狂いなのは、即座に分かる。津田が超・気狂いなのを感知できない日本人とは、頭が極度に悪いアホ馬鹿すぎる。日本国民の資格を剥奪せねばなるまい。

“今や日本国民は、“皇室の聖なる史書”『古事記』を仰ぎも奉戴もしない。祖先の神話と切断した日本国の廃滅は、ギボンの警告通りローマ帝国の滅亡を再現し、もはや不可避──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅡ) ” の続きを読む

『古事記』は、日本民族が仰いで奉戴すべき“皇室の聖なる史書”。故に、共産党員・国語学者は、『古事記』の生命源の“歌”を破壊する。が、日本人は、この“歌《テロ》”を放置。──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅠ) 

筑波大学名誉教授   中 川 八 洋

 日本書紀も古事記も、共に皇統譜。共に史書。この基本的な同一性・共通性から、日本人の間では両書を同一視する傾向が一般的。しかし、日本書紀と古事記は、この基本を除けば、相当に相違する。この相違の一つが、日本書紀は“日本国の偉大な史書”で日本国民が保守して(備考1)永遠に護り続けるべき史書であるのに対して、古事記は“皇室の聖なる史書”で日本民族が仰いで奉戴すべき史書であること。古事記には、我が日本民族と皇室とをつなぐ精神の絆としての機能がある。

(備考1)日本書紀の三大“保守”問題。第一。神武天皇の即位が約660年遡り過ぎ。那珂通世が解決。第二。魏志倭人伝の「邪馬台国の女王」は、神功皇后でなく百襲姫。内藤湖南と笠井新也が解決。第三。神武天皇の生誕地/東征御出陣地は、宮崎県ではなく福岡県糸島市。中川八洋『神武天皇実在論』が解決。

 “日本国の偉大な史書”と“皇室の聖なる史書”という相違が、全国の大学を占拠する天皇制廃止カルト教団“共産党”の、両書を亡き者にせんとする“誹謗中傷のやり方”での相違となった。共産党員・共産主義者がこぞってなす、過激で常軌を逸した誹謗中傷は、日本書紀では次のCに集中し、古事記ではABC三分野で展開。これは、共産党員・共産主義者が古事記“抹殺”には、古代天皇テロルによる日本書紀“抹殺”以上の憎悪と殺意を煮えたぎらせている証左でもある。

 判り易くたとえるなら、共産党員・共産主義者の大学人は、日本書紀には原爆五ヶほどを投下するが、古事記には水爆十ヶほどを投下する。なぜ共産党員・共産主義者は、これほどまでに古事記を憎しみ、跡形もなく日本国から消し去りたいのか。

 日本書紀は歴史書性を重視して神話を軽視する(備考2)。一方、古事記は皇室が信仰する神話を重視する。また、古事記は、賢所や皇霊殿において御神楽で奉納すべく、歌を多用した“神事の長編祝詞”的な音楽性を付加した、特殊な史書でもある。

“『古事記』は、日本民族が仰いで奉戴すべき“皇室の聖なる史書”。故に、共産党員・国語学者は、『古事記』の生命源の“歌”を破壊する。が、日本人は、この“歌《テロ》”を放置。──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を座右の書とすべき理由(ⅩⅠ) ” の続きを読む

「倭国の王→倭の国王」「日本国の王→日本の国王」など、津田左右吉らが徒党を組んだ「支那人漢語の“嘘読み”」は、紙上テロルの「王おほきみ殺し⇒天皇殺し」──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を必携し座右の書とすべき理由(Ⅹ)  

筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

 中川『神武天皇実在論』は、校正の時、25頁ほどばっさりカットした。ために、重要な事柄がかなり未収録になった。例えば、『後漢書』倭伝にある「倭国王」の間違った訓みの問題も、この一つ。支那人のこの種の文は、必ず「国名+官名」。間違うことは万が一にも不可能。訓みの間違いは、訓みの意図的な捏造から生まれている。

 具体的には、『後漢書』倭伝にある西暦107年の記事「倭国王帥升」の、「倭国の王」を「倭の国王」と訓読みしている。「王」は官名。「倭国」は国名。なので、「倭国」と「王」の間に「の」を入れる。

 支那人の漢語では、「倭やまと」は、「倭国」という国名で用いなければ、“日本(やまと)地方”とか“日本(やまと)民族”とかの意味として用いる。「倭」の古音は「ヤ」で、「やまと」の最初の一音を表記。故に、「倭国王帥升」は、表1の右欄のようにしか訓めない。

表1;古代史学界はなぜ、「倭の国王」とか「帥升」とか、わざわざ嘘訓みするのか

 原文

意図的な嘘訓み

正しい訓み

倭国王帥升等献生口百六十人

倭の国王 帥升(すいしょう)らが、生口百六十人を献じ

(岩波文庫版89頁)

倭国(やまとのくに)(おほきみ=天皇)(一字脱字)の升らが、生口百六十人を献じ

(備考)上記の□すなわち一字脱字は、「遣わす」の「遣」だろう。

 すなわち、岩波文庫『魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝』89頁のように訓むのは、嘘訓み。編訳者の石原道博が、嘘つき常習の津田左右吉と同種の、意図的な嘘訓みをしたか否かはわからない。漢語にない「国王」を“漢語である”と先入観で思い込んでいたかも知れない。

 が、石原道博は、この一文の直前にある「倭奴国」の方は(89頁)、「倭(やまと)の奴国」と、「奴国」を一漢句として正しく訓んでいる。とすれば、石原道博は、意図的な嘘訓みをしたのか?

 国名の表記は原則として「国」をつける。「倭国王」の三文字も同じで、「倭国+王」と訓むのが絶対ルール。「倭奴国」と見れば、「倭(やまと)+奴国(なのくに)」と訓む以外の訓みはあり得ないのと同じ。つまり石原道博は、「倭国王」では、絶対ルールを無視し天皇制廃止に狂奔している。

 志賀島発見の金印「漢委奴国王」のうち二文字「奴国なのくに」は、絶対に切り離してはいけない二文字。支那漢語の原理原則だからだ。が、今、学校教科書を見ると全て、「奴」と「国」と切り離している。つまり、表2の真中欄にあるトンデモ誤訓みを強制している。

“「倭国の王→倭の国王」「日本国の王→日本の国王」など、津田左右吉らが徒党を組んだ「支那人漢語の“嘘読み”」は、紙上テロルの「王おほきみ殺し⇒天皇殺し」──日本国民が、中川『神武天皇実在論』を必携し座右の書とすべき理由(Ⅹ)  ” の続きを読む