筑波大学名誉教授 中 川 八 洋
ユダヤ教徒に関連のナチズムを研究したいなら、ヒトラー『我が闘争』/『シオン賢者の議定書』/ローゼンベルグ『二十世紀の神話』の三冊(注1)を熟読することからスタートするのがいい。その後にかなりの量になるが「ニュルンベルグ裁判」や「第三帝国史」関連の書に目を通す。私も、この順序で“ナチズムとユダヤ教徒”問題の知見を、少し深めた。
一方、中東イスラム教徒のテロリズムについては、日本にはすっきりした入門書が邦語文献では見当たらない。共産党員やテロリスト予備軍の低級下劣な学者以前が大学教授になる、自由な学問が許されない“共産党ファッシズム国家”日本の特性だろう。仕方がないので、私は個別資料を読み漁り、それを補った。
ある時、「ハマス憲章(1988年)」をネットで検索して読み、ビックリ。『我が闘争』『シオンの議定書』が具材の鍋料理に調味料レーニン主義を混ぜた、ヒトラーとスターリンがイスラム原理主義のダンスホールで踊り狂っている代物。即ち、「ハマス憲章」とハマスの暴虐なる10・7テロは、現在の世界が“継続”第二次世界大戦の“未完の過程”(第三次世界大戦の初期段階)にあることを突き付けている。
要は、2023年の時点、ヒトラーは生きているのだ。スターリンも生きているのだ。現に、2023年10月からの赤い国連では、「ヒトラー万歳!」「レーニン・スターリン万歳!」の大合唱が木霊して、已む気配が全く見えない。二十世紀に墓に埋葬されたはずのヒトラー型ホロコーストやロシアのポグロムが、2023年の今の国連で墓石を撥ね退けて蘇っている。この悍ましい歴史逆行は、国連事務総長グテーレス(ポルトガルの共産主義者)が同じ内容を何度も繰り返す血塗られた演説を読み返せば、またハマスのテロを讃美する国連総会の無数の“狂”決議を思い起こせば明らかにすぎよう。
世界平和を欲するならば、ハマスの絶滅は絶対である。国連とくにUNRWA(国連パレスチナ難民支援機構)の解体も、最低限不可欠である。「ハマス絶滅」「UNRWA解体」を叫ばない運動や団体や人間は、第三次世界大戦を希求する戦争主義者であり殺人狂徒であり世界平和の敵である。
““中東平和の星”イスラエルを守り抜かねば、世界は戦争と殺戮の巷になるが、これに無知な“暗愚”一億日本人──イスラエルのハマス潰滅に全面支援が、日本の国益で道徳に従う真正外交” の続きを読む