プーチンのウクライナ侵略を熱烈支持する安倍晋三の狂気(“スーパー無法”主義)はどこから?──対ロシア経済制裁の全面無視は、国際社会への凶悪サボタージュ

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筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

プーチン大統領に告ぐ! 12月16日、貴官の“忠犬”(名前は「ポチ」ではなく、「シンゾウ」)を日本に捨て忘れることがくれぐれもなきよう、必ずロシアに連れて帰って頂きたい。日本国は、法律上の不備から対ロ売国“犬”「安倍晋三」を危険な有害生物として殺処分するのが困難であり、“真正の日本国民の総意”として、殺処分するか否かを貴官とロシア国内法に委ねたい。

 外交は、一元的でなければならない。外務省/総理官邸/陸軍などにテンデンバラバラに空中分解した二元外交や三元外交が、日本を亡国に導いた破滅的な1930年代外交を繰り返す愚行こそが、日本を再び亡国(=国家の自殺)へと誘うのである。いま日本の外交は、“スーパーお馬鹿”安倍晋三によって、“ズブのド素人”総理官邸・経産省連合と“矮小化したプロ”外務省に分離し(二元外交となり)、しかも前者が後者を部下扱いにする、自滅的な錯乱外交を四年間も恣にした。

 安倍晋三が再現している自己破壊的1930年代空中分解外交を最初に、簡単に復習しておこう。

 まず、外務省内で“ロシア工作員”白鳥敏夫一派が独走して、英国との事実上の準同盟関係をぶち切るため、満洲をロシアの牙から守っている国際連盟を脱退した(1933年)。オレゴン州に出稼ぎに行った季節労働者あがりの“ゴロツキ”松岡洋右は、白鳥敏夫に操られた大道歌舞伎芸人であった。  

 スターリンを真の大元帥天皇陛下と仰ぐ赤い帝国陸軍は、陸軍も外交権をもっているとの屁理屈において、背後のスターリンと通謀して、ひたすら毛沢東に支那全土を制覇させるべく、支那本土に対してやりたい放題の武力行使を行った。陸軍の眼中には、日本国の国益など一欠けらもなかった。日本国を憎悪する赤い陸軍の対外軍事行動は終始、日本国が不在の祖国叛逆だけだった。  

 極め付きは、外交権は俺様(=擬似独裁者)一人にあるが持論の、スターリン/ベリアに直属する教条的共産主義者・近衛文麿の暴走外交だった。1937年7月の対支戦争(日中戦争)は、近衛文麿が独断で開始したもの。対英米戦争(太平洋戦争)もまた、近衛文麿と陸海軍内で跋扈していたロシア工作員将校(=革新将校)の共同謀議による暴走決定である。近衛が突然総理職を投げ出し東条英機は念願の総理大臣に就くや(1941年10月)、その職を続けたい一念の、卑しい出世至上主義において、近衛文麿の対米開戦決定を実行に移した。  

 敗戦した1945年9月2日の日本国民は、慚愧をもって「1930年代の日本外交は、英米協調主義と対支那妥協主義の幣原喜重郎が唯一に正しかった」と初めて悟った。が、時計を1930年のロンドン海軍軍縮交渉時点まで戻すことはできない。愚行の歴史を修正することはできない。

 1945年の一億総反省から七十年、いつしか、この自省も二度と繰り返さないとの決意も忘れ、幣原喜重郎やその後継・吉田茂の賢慮への敬意すらポイ捨ての異常な“無法主義者”安倍晋三が総理になり、“第二の近衛文麿”そのものの外交専断をほしいままにしている。安倍は育ちがいいので表面的には“ゴロツキ”には見えない。が、かつて2006年、米国ライス国務長官が喝破したように、安倍の本性は“松岡洋右の生まれ変わりで、正真正銘のゴロツキrogue”である。

 また、安倍晋三とは、松岡洋右と同じく「俺様は天才外交家」だと妄想する精神病に蝕まれている半・狂人である。安倍が自らを称讃して名付けた「地球儀俯瞰外交」は、笑止すぎて今や“お馬鹿”安倍を揶揄する好材料となっているが、もっと学術的に深く思考してみよ。安倍は、(正常人なら決して発想しない)この言葉を自ら発して国会の場で自慢したのである。何らかの人格欠陥や精神病なくして公言できる言葉だろうか。

 ともかく、安倍晋三が2013年春に開始した“狂気の対ロ外交”をつぶさに詳査すればするほど、安倍晋三が、「第二の松岡洋右」あるいは「第二の近衛文麿」と同じ、祖国叛逆の外交に爆走している事に疑う余地はない。安倍外交が日本国を棄損することすら認識できず、“安倍フィーバー”に現を抜かす民族系「日本会議」や『月刊Hanada』の本性が“国賊の極み”なのは、云うまでもないこと。

第一節 プーチンのクリミヤ半島侵略への経済制裁は、日本の国際公約

 さて、プーチンは、その名前「ウラジミール」の通り、ロシアを世界帝国に復活することを使命と考えている。だから、侵略による領土拡大に全力疾走し、その手を緩めることはない。露語「ウラジ」の意味は“征服”。露語「ミール」の意味は“世界”。

 プーチンは、チンギスカンの大蒙古帝国を(婿入りだが、血統の嫡流として)正統に継承した大ロシア帝国を再建する“神に孕まれた選民”意識を強烈なレベルで有している。専門家によっては、プーチンは自分を「神」だと意識し、「ロシアに降臨した」と思い込んでいるという。少なくとも自らを“ピョートル大帝の生れ変り”と確信しているために、領土拡大に戦争を躊躇うことはない。

 私は、プーチンの顔立ちと対外行動のパターンから、キプチャク汗国を創始した初代皇帝バトゥの生まれ変わりだと喝破している。なお、プーチンが生まれ変わりだと自認するピョ―トル大帝の幼少時の正装がモンゴル服だった油絵が残っている。モンゴル王族の血が入っていないロシア皇帝は、ドイツ人女帝エカテリーナ二世まで一人もいない。

 ピョートル大帝と同じく、自らの人生を戦争と領土拡大に捧げることを誓っているプーチンにとって、ウクライナのクリミヤ半島を侵略併呑し(2014年3月)、続いてウクライナのドネツク/ルガンスク(ルハーンスク)の二州を事実上占領したのは、これから本格化するプーチンの戦争に次ぐ戦争の時代への、ほんの序の口である。“戦争狂”プーチンの戦争エスカレーションを阻めるか否かは、世界が、このウクライナ侵略を押し戻せるか否かにかかっている。日本も、もし平和を欲するならば、プーチンの狂気の世界侵略の戦争を阻む国際的責務に全力あげて取り組むことだ。  

 もう一つ、日本人が忘れてはならないことがある。それは、プーチンの残虐性だ。例えば、この二州におけるロシア軍の動向を、米国等が写真撮影に活用しているとの勝手な判断をなし、2014年7月、ドネツク州上空で高度1万メートルを飛行中のマレーシア旅客機を撃墜した。プーチンの「何でもやってよい」の事前命令の蛮行であるのは明らか。撃墜による被害者298名はプーチンが殺したと断定してこそ、事実で真実である。

 尚、2016年9月28日にオランダほか五ヶ国合同調査チームは、撃墜した対空ミサイルはロシア軍所有の、ロシア製「ブク」と断定した。発射地点が親ロ派支配地域のドネツク州ペルボマイスキーの農地からであることも、「ブク」運搬車が発射後直ちにロシア領内に逃走したことも、確定した。

 要するに、親ロ派のウクライナ武装勢力がロシア製のミサイルで撃墜したのではない。正規のロシア防空部隊が、親ロ派支配地域に入って、マレーシアの民間機を撃墜したのである。国際法上の「侵略」に当たる。

 いかなる外国民間機もドネツク/ルガンスク州の上空を通過しないようにするための“悪魔の見せしめ撃墜”である。だが、安倍晋三は、この9月28日、残忍なロシア蛮行を糾弾するプーチン宛て非難声明を出さなかった。安倍は、日本国の総理ではない。安倍晋三は“プーチンの忠犬”になりきって、残虐なプーチン蛮行の一端(=侵略を擁護する国際的世論の形成)を担当している。

 安倍晋三は、ウクライナがロシアに侵略されている主権侵害に対していっさいの怒りもない。この安倍の異常感覚は、つとに世界衆知の有名な事柄。安倍の悪名は後世に遺るだろう。安倍晋三の正義感欠如や“法の支配”否定は、安倍晋三が“生まれつきの無法者”で、野蛮が信条のならず者だからである。そうでなければ、米欧と合意した対ロ経済制裁を頭から全面無視する安倍の“逆立ち暴走外交”など、日本がG7メンバーである事だけを考えても、絶対に選択できなかったはずだ。

世耕・経産大臣の「対ロ経済協力相」兼務は、ウクライナ侵略への経済制裁を潰す世界への叛逆

 安倍晋三が世耕・経産大臣に「対ロ経済協力計画・推進担当」の特命大臣兼務を命じたのは、プーチンとウラジヲストックで会談する前日の9月1日だった。世耕を「対ロ経済協力計画・推進担当」に任命することは、日本がG7その他で世界に公約した対ロ経済制裁を全面破壊することを意図した無法行動の極みである。日本は、国際公約をポイ捨てしただけでなく、ロシアの対外侵略を熱烈支持すると、行動をもって世界に公言した。

 この安倍の狂気外交を非難する正常な声が日本において皆無なのは、どうしてなのか。どうやら日本人全体が、重症の野蛮人と化している。安倍晋三だけではなく、日本国民全体が外交の狂気と正常とを区別できなくなったのである。永年に亘る、朝日新聞などの極左マスメディアと日本会議/神社本庁などの民族系のカルト宗教「大東亜戦争崇拝狂」が、日本国から外交の正常性を腐食的に剥奪したのである。  

 話しを戻す。対ロ経済制裁に関する国際取り決めを安倍晋三こそが率先して破壊したことは、今後は、習近平の中共が北朝鮮経済制裁を抜け駆けしても、日本には、これを非難する資格がないということである。それ以上に大変な事態と情況に、安倍晋三は日本を追い込んだ。安倍晋三の祖国反逆の重犯罪は、底なしである。

 それは、経産大臣を「対ロ経済協力計画・推進担当」に任命したその事。この任命は、実は日本国の主権を自ら侵害的に棄損する大事件である。日本の経産省をロシア連邦政府に直属させたことに他ならないからだ。実際にも安倍晋三は、プーチンの命令通りに、この新しい大臣特命を定めた。

 安倍晋三は、(無意識であれ)日本国をロシア連邦の自治共和国だと考えている。そうでなければ、「対ロ経済協力計画・推進担当大臣」などという、対ロ属国を制度化したポストなど創れる筈もなかろう。安倍晋三が対ロ売国奴だと今まで認識できなかった日本人は、安倍と同罪。自分の国家意識の欠如という恥ずべき病気を大いに愧じねばならない。

金融とエネルギー・インフラ支援禁止が制裁の柱──クリミヤ半島侵略のロシアへの対ロ経済制裁

 2016年春の合意された米欧日のロシアに対する制裁は、ロシアの国営銀行や石油・天然ガス企業への金融(資本提供)禁止が第一。第二が、海底油田開発/シェールガス等ロシアの天然エネルギー産出に直結する技術提供の禁止。第三が、ロシアとの武器・武器関連機器の輸出の禁止

 この第三の対ロ制裁に従って、フランスは、二隻のミストラル級強襲揚陸艦の売却キャンセルを余儀なくされ、すでに払い込まれていた代金を返金した。一隻は「ウラジヲストック」と命名されていたし(2013年10月進水)、もう一隻も「セヴァストポリ」と命名されて2014年11月進水予定で、いずれもロシアに手渡される直前だった。

 この欧米の対ロ制裁の事実と、安倍晋三政権が日本国としてこの対ロ経済制裁に同意した事実において、安倍の「対ロ八項目経済協力」は自家撞着も甚だしく、これと完全に抵触する。米欧六ヶ国は、安倍晋三をG7から追放すべきである。G7は、世界経済の牽引車として1970年代に設立されたが、NATO加盟国と日米同盟国からなるように、必要ならば世界の平和のための準・同盟関係に転用されることを前提とする国際組織。安倍晋三が自らを過激な“プーチンの犬”に化した事態は、G7の存在理由(レーゾンデートル)を破壊的に冒涜している。

 ところで、日本人は、ロシアの経済体制について、知識がいっさいない。関心もない。ならば、ロシアと経済関係を持つべきではない。相手国を一切知らずして、一方的に日本側が融資して、しかもその金融リスクを全て日本政府(=日本国民の税金)が負う、そのような対ロ経済協力など、日本が無料で乳を搾り取られる雌牛になる、日本がロシアの奴隷国になることに他ならない。

 実際にも、プーチンの安倍晋三を見る眼は、獲物を目がけてとびかかる“猛禽”巨大鷲の獰猛な眼そのもの。日本をロシアが搾取し放題の奴隷植民地だと見下している眼である。大秀才のプーチンは、学歴が低く知能指数が小学生レベルの安倍晋三を馬鹿にしており、自分の靴磨き奴隷か、よくて自分の下走り下男としか見ていない。安倍晋三がこれに嬉々としているのは、日本国民全員に対する侮辱である。安倍のこの対日本人侮辱行為に対し、安倍晋三を磔獄門に処するのが、日本人が魂を取り戻す最小限の自省行動ではないか。

 ロシアが、共産党独裁の計画経済を棄てた事だけは、日本人なら誰でもよく知っている。だが、ロシアは、欧米日の自由社会と同じ市場経済になったのではない。プーチン率いる新ロシア経済は、プーチンを頂点に頂く、国民弾圧監視の旧KGB第二総局(現FSB)が全権力をもって支配している。

 プーチンは、レニングラード大学法学部で国際法を専攻し、その卒業以来、一貫してKGB第二総局に所属している。しかも、悪賢さではロシア随一のプーチンは、1991年8月、ソ連邦の崩壊に際し、“独裁権力の宗教政党”共産党の沈没に伴う渦と嵐から身を護るために(KGB中佐の階級時)擬装退職している。が、もちろん退職していない。プーチンは、ほどなく1998年7月、旧KGB第二総局(現FSB)長官になっているからだ。長官の階級はKGB中将か、KGB大将である。KGBは軍隊と同じ組織で、普段は着用しないが、グリーン色の軍服を全員が持っている。

 また、プーチンは、ロシア産出の石油や天然ガスに関する準博士号(米国大学院の修士と博士の中間学位)をもっており、ロシア・エネルギー開発/輸出の専門家でもある。そして、石油/天然ガス/パイプライン関連の国営企業であれ表向きの私企業であれ、全てプーチンの支配下にある。プーチンの腹心中の腹心「ロスネフチ(ロシア石油)」社長のイーゴリー・セーチンは対外謀略のKGB第一総局出身のようだが、KGB出身である事に違いはない。プーチンの親友でパイプライン独占企業「トランスネフチ(石油輸送)」社長ニコライ・トカレフは、プーチンと同じKGB第二総局出身である。

 プーチン皇帝の新ロシアにおいて、銀行と石油・天然ガス関連は、全てプーチンの直轄下にあり、そこから上がる収益の一定%は、プーチンの個人財産となるシステムが完成している。このような経済体制は、スターリンの五か年計画の計画経済とは全く異なるし、ナチ型の統制経済と少し似ているが非である。むろん、自由社会の市場経済とは全く異次元。そこで、プーチン皇帝の新ロシア経済体制を、仮に“統制経済とロマノフ王朝封建時代の皇帝経済のハイブリッド型”としておこう。

 安倍晋三の「八項目極東シベリア経済協力」の利益はすべて、プーチンとそのKGB支配ファミリーに吸収されるようになっているのである。安倍晋三は、極東シベリアのロシアの対日侵略軍の軍事基地建設に協力するばかりか、「プーチン皇帝+KGB第二総局(FSB)独裁」の、軍産複合体づくりに最適な、新しい“軍事国家”ロシアの専制君主時代型政治経済体制づくりに協力している。安倍晋三をもってロシアの“役に立つ白痴”と呼ばない日本人とは、安倍晋三の実像を隠蔽歪曲する偽情報工作をなしている。

駐日ウクライナ大使の悲痛な叫びと正論に唾をかけ、日本亡国に拍車をかける安倍晋三

 2016年3月16日、駐日ウクライナ大使ハルチェンコは、東京日比谷の日本記者クラブで講演して、「ロシアよ、ウクライナから出て行け!」「ロシアよ、北方領土から出て行け!」と絶叫し、5月6日にソチでプーチンと会談する安倍晋三に、そうプーチンに迫ってくれと懇請した。実に、正論。これ以外の対プーチン会談で話す内容など存在しない。  

 しかし、安倍晋三は、この5月6日、プーチンに向かって「北方領土からロシアは出て行け!」とは一言も言わなかった。況や、プーチンに「クリミヤ半島から出て行け!」とも言わず、クリミヤ半島へのロシア侵略を擁護し是認した。高級保養地ソチは黒海沿岸にあって、クリミヤ半島とは指呼の距離にある。ここでクリミヤ半島へのロシア侵略を抗議しないとは、プーチンの靴を舐めて磨いていたのか、安倍晋三の売国奴ぶりは、日本史上例がない最悪で最凶である。

 要するに、ソチで安倍晋三は、プーチンに命令された通りに、現在は「八項目」に纏められた、日本国民の税金で油水のごとくに注ぎ込む盛りだくさんの対ロ経済協力の提案を行った。むろん、この経済協力は、「日本はロシアの奴隷植民地でございます」の対ロ献上の朝貢である。安倍晋三は、“侵略の皇帝”プーチンに膝を屈して叩頭するばかり。犬でも、これほど卑屈な行動はしない。安倍晋三とは、日本人でもなく、人間ですらなく、それ以下の殺処分すべき野良犬か、さらにそれより下にランクされるクズ生物だといえよう。

 安倍晋三の対プーチン叩頭外交は、1941年4月の、スターリンへの松岡洋右の異常な叩頭外交「日ソ中立条約」の締結に匹敵する。日本の亡国は、日ソ中立条約から僅か四年余であった。また、クリミヤ半島侵略に対して欧米日が共同して経済制裁をする国際連携を、安倍晋三は山口県長門市で全面破棄する旨を世界に発信する。この安倍狂気外交は、日本の亡国を不可避にした松岡洋右の国際連盟脱退(1933年3月)に匹敵する。国際連盟脱退から日本の亡国までは十二年半だった。

第二節  “殺し屋”プーチン崇拝の安倍晋三は、病的“スーパー無法主義”

 安倍晋三について新聞テレビが報じない“安倍実像隠し”がある。安倍晋三が長門市会談まで16回もプーチンと膝をくっつけて会話を楽しむことができるのは、安倍晋三に精神医学的に異常な人格があって初めて可能となる問題を、新聞雑誌は社会の公器であるのに意図的に報道しない。

 前述したように、プーチンの安倍晋三を見る眼は、獲物を目がけてとびかかる“猛禽”巨大鷲の獰猛な眼そのものである。安倍晋三が通常の人格ならば、サイコパスの可能性が高いプーチンとは、短時間の一回か二回の会談ならできても、それ以上は「怖くて嫌だ」と言い出したはず。だが安倍晋三は、次の諸事件で証明されている“殺し屋”プーチンに対して、幼児が母親の後を「ママ、ママ」と追いかけるように、何度でも会いたくなるほど大好きでたまらなかった。

 プーチンが直接命令して殺害したとの断定に蓋然性がある主要な事件に、次のようなものがある。

1、プーチンの残忍なチェチェン弾圧を批判したアンナ・ポリトコフスカヤ記者の殺害。2006年10月。

2、プーチンの独裁政治全般を批判したKGB第二総局の将校アレクサンドル・リトビネンコを亡命先のロンドンで放射能ポロニウムを飲ませて殺害。2006年11月。

3、反プーチン野党指導者ボリス・ネムツォフを銃弾で殺害。2015年2月27日。

 また、次は、残忍苛烈を極めたチェチェン武力弾圧を正当化するための、プーチンの自作自演テロ。

1、「チェチェンの武装集団」が、モスクワの劇場占拠。2002年10月23日。「」内は、FSB。人質のうち129名が死亡。武装集団42名は、証拠隠滅のため、全員その場で射殺。

2、・・・・・。

 ここで列挙した四件の分析は紙幅の関係で本稿では論じられない。了解を乞う。

 ところで、プーチンが、国民弾圧を所管するKGB第二総局出身で、“反体制の国民殺し”も仕事の一部だった事実ぐらいは、日本人なら誰しも知っておくべきだ。プーチンの父親もKGB第二総局(←NKGB)の将校だが、学的な教養をもつプーチンとは異なり、定年まで殺し専門の部局のみに所属した、“国策殺人のプロ”だった。

 日本では、少しロシア語ができ、しばしばロシアを訪問するというだけで「ロシア専門家」と目される。ロシア専門家か否かは、その論文や著作で分類されるものであって、世界標準での基準を満たす“ロシア専門家”は、日本には一人もいない。例えば、「プーチンはKGBに就職し、諜報員になった」などと、噴飯物のトンデモ本しか書けないからだ。プーチンは、諜報員などした事ない。

鈴木宗男と毎月一回の頻度で密談を楽しんだのは、安倍晋三が法的正義感ゼロだから可能だった

 安倍晋三が、北方領土問題で“我が師匠”と選んだ男が、あの札付きの“ロシア人”鈴木宗男である。拓殖大学卒の無学・無教養丸出しで、「犯罪の総合商社」らしく悪事を働く事だけが巧みな、生まれながらの悪人が鈴木宗男である。しかも、刑務所暮らしもした前科者。

 安倍晋三が、通常の社会的判断力や良識をもつならば、国家の一大事である領土奪還問題において、このような無学無教養な前科者・鈴木宗男を“我が師匠”に扱う事など万が一にもしなかっただろう。況や、安倍晋三は日本国の総理大臣である。前科者・鈴木宗男を公然と総理官邸に頻繁に招きいれることなど決してできないはず。

 だが安倍晋三は、宗男が北方領土問題で罪を犯した前科者であることすら全く気にならない。安倍晋三には、法的正義感が、水分が蒸発した砂漠の熱砂のごとくに蒸発してしまっており、全く存在しない。それとも、北方領土問題で、自分も法的正義をかなぐり捨てるから、刑務所に収監された犯罪者・鈴木宗男に同類の誼を感じるのだろうか。

 北方領土の奪還は、侵略された事実と事態に心底から怒る法的正義感なくして、不可能である。法的正義感なくして熱き祖国愛の魂は生まれないし、法的正義感なくして大いなる対ロ外交エネルギーは湧き出してこないからだ。国際法とは古来からの健全な人間が蓄積してきた正義感が“法”に結実したものだが、この国際法を振りかざさずに、“十三世紀のモンゴル野蛮人”ロシアから我が固有の領土を奪還することが可能になることなど、万が一にもありえない。

 法的正義感はまた、ウクライナの神聖な領土であるクリミヤ半島へのロシアの侵略に対する“正義の義憤”にも繋がる。すなわち、ロシアのクリミヤ侵略に怒らない正義感なき安倍晋三は、北方領土奪還の外交の術すべてが依拠する(正義の怒りを原点とする)国際法の“法”が不在となるから、北方領土の奪還など初めからできない。

 プーチンは、安倍晋三がまともな人間とは程遠いゴロツキ以下の無法者/無法主義者であるのを喝破して、日本を資金と技術の奴隷として極東シベリア開発に投入させることを思いついた。確かに、クリミヤ半島侵略の蛮行を決行した“戦争狂”プーチンへの法的正義の怒りが僅かもないのが安倍晋三である。法的正義の怒りが源泉となった対ロ経済制裁において、米欧との国際連携を遵守しようとしないのが安倍晋三である。そんな無法の下等政治家が、どうやって祖先から相続した“我が固有の領土”北方領土を奪還できるというのだ。猛禽プーチンの眼光は鋭く、安倍晋三の本性と能力をずばり見抜いている。

 “スーパー無法主義”の異常人格者・安倍晋三は、日本国に留まる資格を完全に欠く“国賊”政治家である。国外追放処分が適切な“対ロ売国奴”である。ならば、安倍晋三は、“プーチンの犬”として、帰国するプーチンの専用機に乗り、ともかく、日本から出て行って頂きたい。ロシアが安倍晋三という名前の“犬”を殺処分するなら、それは、ロシアが日本に示す初の友好サインとなるだろう。

(2016年12月3日記)

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