筑波大学名誉教授 中 川 八 洋
「天(そら)陰(くもり)雨(あめ)濕(しめるとき)聲(こえ)啾啾(しゅうしゅう)」(杜甫、「兵車行」)
「4・30 先帝陛下を嘲笑・侮蔑する人民法廷」開廷直前、ある民放が、春とは思えぬ底冷えを感じる雨が降っている光景の二重橋前、ビニール傘を差した一群の日本人を映し出した。私には、皆、不安そうに見えた。思わず「この蕭蕭(しょうしょう)たる夕雨は何だろう」と、陰鬱な予感で体が硬直した。
五時きっかりに始まった「先帝陛下を嘲笑・侮蔑する人民法廷」の約10分間、想像以上に、監獄か処刑場のような暗い雰囲気が式場を包んでいた。「コミュニスト安倍家三代目」安倍晋三に、“譲位を禁止され、剣璽渡御も禁止され”た天皇陛下のご無念のご心痛を思うと、歯がゆさと胸を裂く怒りに口を真一文字、拳は固く握りしめていた。ふと、我が作業屋のベランダから見える庭に聳える高さ十㍍ほどの桜と芝生中央の枝垂桜の、雨にしたたか濡れている新緑の葉桜に目がとまると、杜甫のある詩の一節を口ずさんでいた。
““譲位禁止!お前は廃帝!”と先帝陛下に命令した“共産党代表”安倍晋三──安倍晋三“憲法大嘘改竄”のカラクリ種明し” の続きを読む