G6は、伊勢志摩サミットをボイコットせよ! ──“《侵略の皇帝》プーチンの犬”安倍晋三の制裁こそ正義

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筑波大学名誉教授   中 川 八 洋

 安倍晋三の《侵略の皇帝》プーチン狂が止まらない。「安倍寛―安倍晋太郎―安倍晋三」と続く“対ロ売国奴三代目”としての血は濃く、今や、“第二の河野一郎”になった安倍晋三は主権国家が譲れない祖先の魂が宿る祖先からの領土をプーチンに騙されるままにロシアに貢ごうとしている。  

 安倍晋三は、1月22日、「政府代表日ロ担当大使」なるポストを新設し、駐露大使の原田親仁を任命した。モスクワ駐箚大使からの横滑りポストだが、原田親仁は「プーチンに頭をやられて(売春宿に売られるとも知らず大悪人に恋する乙女のごとくに)正気ではなくなっている」安倍晋三の言いなりに、我が国の固有の領土をプーチンのロシアに無償割譲することに暗躍するだろう。

 また、原田大使のこの新ポストは、1955年に鳩山一郎がドムニツキーに騙されて対ソ交渉をロンドンで開始したとき、日本側の全権に選ばれた松本俊一の先例に倣ったもの。松本俊一は衆議院議員(鳩山系の民主党、吉田茂の自由党との保守合同は1955年10月)になったばかりの、1952~5年の英国大使であった。

 松本俊一は、凡庸な外交官で、吉田茂であれば決して対ロ交渉全権に起用していない。いや、吉田茂なら、ロシアと外交交渉など絶対にせず、国後・択捉ばかりか得撫島以北の千島諸島(クリルアイランド)は100%の確度で奪還していた。南樺太の奪還すらあり得た。対ロ交渉をする事それ自体、日本がロシアの罠にかかり自滅の毒ワインを飲み干すことと同じであるのを、“対ロ外交の天才”吉田茂だけは了知していたからだ。

 松本俊一が犯した愚かな対ロ交渉大敗北の記録が『モスクワにかける虹―日ソ国交回復秘録』(注1)。つまり、正しいタイトルに直せば、『モスクワの罠にかかったロシアの属国日本』とすべきもの。それを戯言のようなタイトル『モスクワにかける虹』をつけるとは、愚鈍な“土建屋の商人”松本俊一には自らの外交大敗北を愧じて自省する真正の愛国心も祖国の領土を守る気概もなかった事の証左だろう。

 親ロの原田親仁が、親ロではなかった“無恥の愚鈍外交官”松本俊一を繰り返して「第二の松本俊一」、いや「松本俊一以下」になるのは必定。それはまた、安倍晋三が、1956年の鳩山一郎/河野一郎コンビが犯した究極の暗愚性/売国奴性を繰り返して、日本国の存亡を決定的に棄損することに他ならない。

 安倍晋三には、河野一郎を蛇蝎のごとき嫌った岸信介の面影は全くない。河野一郎の化身だった対ロ売国奴安倍晋太郎が乗り憑いている。晋三の祖父に当たる“稀代の共産主義者”安倍寛を治安維持法で戦前に日本の特別高等警察が逮捕収監しなかったツケが、日本を“対日侵略国家”ロシアの属国に貶め、ロシアに領土献上する史上最悪の国難へと陥れている。“日本危うし”。

第一節 “日本危うし”に大激変した国際情勢に“全盲・白痴”の安倍晋三

 しかも、“日本危うし”は、“侵略の皇帝”プーチンに領土割譲・献上せんとする安倍晋三の対ロ売国奴性からのものだけではない。もう一つの“日本危うし”が重畳している。日本は、“ダブルの日本危うし”に襲われているのである。もう一つの“日本危うし”とは、言うまでもなく、凶暴な二隣国赤い支那(中共)および北方の熊ロシアが日本国に対して侵略の牙を磨き侵略の爪を研いでいる切迫する事態を指す。

 この二つの“日本危うし”は、ロシアに関しては、一つのコインの裏表で一体化している。なぜなら、プーチンはそう遠くない時期に日本侵攻ができると判断して、日本と日ロ平和条約を締結するのを急いでいる。しかも、好都合にも(北朝鮮から拉致被害者を一人も奪還できず投げ出したように)無責任な出鱈目外交に興じる“対ロ売国奴三代目”安倍晋三が総理である好機を千載一遇とばかり、しかも“外交白痴”安倍晋三を洗脳・籠絡するのに成功したこともあって、着々と2025~30年に予定する対日軍事侵攻の第一歩を築きつつある。

 そこでまず、日本(沖縄の諸島)への侵攻意図を露わにする赤い支那Red Chinaの軍事脅威の増大に直面した日本の深刻な禍機から、話を始めよう。

日本の安全保障にも真剣誠実な米国、自国の国防に無関心な堕落と腐敗の日本  

 日本国民で今、国を守ろうとする日本の魂を持つものは、ほとんどゼロになった。愛国心が日本国から完全に消えたのである。こう言うと、安倍晋三がいるではないか。産経新聞や月刊誌『正論』『WILL』などがまだ購読されている、と反論する者がいる。何ともお粗末で寒々しい無知・無教養を晒した逆立ち誤解であることか。この種の反論こそ、付ける薬もない“馬鹿の中の馬鹿”に成り下がった日本人の終末的な腐敗と堕落の証左に他ならない。  

 このことは、米国の一般的な知的水準やその陸海空軍&海兵隊四軍の昼夜を問わない精勤と精強堅持の現実を、財政破綻ばかりか、民族精神を腐蝕し破壊する超福祉政策(=日本の共産社会革命)ばかりに現を抜かし亡国ひた走りの日本の現況と比較すれば一目瞭然だろう。  

 例えば、米国のCSIS(戦略問題研究所、シンクタンク)が去る1月20日に発表した報告書『アジア太平洋再均衡2025を捲ってみても(注1)、知的幼児化と精神の腐敗が著しい日本人に、このレベルでアジア・西太平洋の安全保障政策を提言できる人材も組織もすでに存在しない。

 『報告書』は、こう書いている。中共は、一番艦の空母「遼寧」を竣工したが(2012年)、これに続いて複数の空母を建造中であり、これら複数の空母打撃群の平時の遊弋によって、2030年までに南シナ海は“中共の湖”となるだろう(19頁)。確かに喫緊に迫るこの危機事態は、スプラトリー(南沙)諸島への埋め立てによる軍用飛行場の完成(注2)と総合すれば、戦慄するほどの厳しさをもって日本を襲っている。

中共により3110メートル滑走路と港湾施設の構築作業が進められているファイアリークロス礁。画像はCSISのウェブサイトより。

 日本人は忘れているが、「南シナ海を制する者は、フィリッピン/台湾/東シナ海/沖縄諸島/日本列島を制する」。日本が、その貿易に欠かせないシーレーンも含め中共に屈する日は、2030年を待たず2020年代に確度100%で起こる。そればかりか、尖閣諸島は、熟柿のように中共の手に落ちる。

 このCSIS報告書もそうだが、米国の安全保障論文は、日本人のそれと異なり、健全性から逸脱しない。その理由の一つは、必ず具体的な軍事的改善策を提言する真面目さにおいて構想するからである。このような米国とは逆に、軍事白痴の劣悪腐敗民族に堕した日本人は、主権国家の通常の国民とはもはや言えないレベルになった。

 例えば、この報告書は、アジアに派兵駐留するアメリカ海兵隊やそれと一体となった海軍の水陸両用戦即応群U.S.NAVY Amphibious Ready Groupの倍増を提言している。また、現在、米国の原子力空母は横須賀に一隻だが、これを二隻体制にせよとも提言している。日本は、これに呼応して、(グアムやシンガポールとの線を考えれば)名古屋港などに新しい米国空母用軍港を急ぎ建設する必要がある(CSISの提言は、横須賀2隻論)。空母基地は、敵攻撃を考慮して冗長性redundancyをもたせるべきで、二つが望ましい。小樽港なら簡単な改造で済むが、迅速な南シナ海出動を考えれば、横須賀に次ぐ第二の第七艦隊用軍港は、太平洋に面していなくてはなるまい。

 潜水艦については、ロスアンジェルス級を二隻グアムに追加せよ! と提言している。日本も潜水艦の建造竣工のテンポを、中共の水上艦艇・潜水艦の異常なハイテンポな増強に対応できる急増に転換しなければならない。「蒼龍」型は現在六隻が就航しており11番艦(2020年)までの建造予定だが、これを前倒し(2018年までにすべてを竣工)、2023年頃までに更に六隻から八隻を(ポスト蒼龍型を含め)緊急に追加配備する必要がある。

軽空母も建造しない/尖閣(=魚釣島)の要塞化もしない“反国防”主義の安倍晋三

 このように、民間シンクタンクのCSIS報告書ですら、米国国防省と同じく、中共の「接近阻止・領域拒否」戦略(米国が2009年に名付けた中共の海洋戦略、anti-access/sea-denial、A2/AD)能力の急速な増大に焦点的に懸念を示している。しかも、中共の海洋「接近阻止・領域拒否」戦力は、その強大化する核戦力と一体となっており、南シナ海は、「中共のシー・コントロール下に陥る」というよりも、「中共にシー・コマンド(制海)される」のが確実になった。

 米国海軍や米国海兵隊が、中共の強大化する核戦力を背景としたその海軍・空軍によって、南シナ海/東シナ海への戦場・要衝への接近が阻止されたり、これら領域での展開が拒否されたりする事態が、着実に確度100%へと悪化しているのである。

 だが、友邦米国が紳士的に我慢に我慢を重ねて付き合っている“ならず者(rogue)”安倍晋三の総理官邸をみよ。安倍晋三もその取り巻きも、自国である日本の国防を一瞬たりとも考えたことはない。自分たちの今日明日の人気と売名にしか関心がない。日本には政治家はいなくなった。日本の国会議員は、有権者に媚びて子孫の金を毟り取ってばら撒く子孫虐待の選挙屋ばかりで、政治家ではない。

 だから、あの白々しい国民騙し語「一億総活躍」など、ひたすら国と子孫にタカル低級有権者に媚びる甘言を造語しては子孫に大借金を負わせる“福祉ばら撒き”ばかりに精を出す。今年の夏の参議院の選挙にしか興味がない。2025年には顕在化する中露の対日軍事侵攻の脅威など、愛国心などかなぐり捨てて不在の安倍晋三の官邸は、頭の片隅であれチラリと想像することすら排除している。

 “国防”つまり“中露の迫る軍事脅威の現実”とそれへの対処アッピールを前面に出せば、自民党が単独で議席数「三分の二」どころではなく「四分の三以上」を掌握できるのに、惰弱と堕落に身を包んだ子孫虐待の選挙屋の親分でしかない安倍晋三には、全盲と同じく、これが見えない。

 しかも、“中露の迫る軍事脅威の現実”とそれへの対処アッピール(国防力増強の必要性の訴え)は、福祉ばら撒き(=子孫への地獄の大借金残し)からの脱却と一石二鳥となる。だが、このような高度な知的判断は、安倍家の家産である共産主義を80%相続した安倍晋三には、根本から欠けていて存在しない。安倍晋三は、その著『美しい国へ』で記述しているように、激越な反・国防主義者で、自衛隊の防衛力に対する嫌悪感情・忌避感情は共産党と遜色がない。

 そこで、安倍晋三に代わり、僅かにこの日本国に残っている愛国者が、CSIS報告書その他を読んで国民に日本の国防力づくりをアッピールしなくてはならない。我が日本国の国防力は、核戦力と外洋艦隊力blue-navyを除けば、「9割を自国の軍事力、1割を日米同盟に基づく米国の軍事力」であるべき。それなのに日本は、自国に課せられている「9割を自国の軍事力」保有から無責任にも平然と逃避する。日本は、国防忘却という民族の魂を失った惰弱と腐敗から、自国への責任と義務を覚醒せねばならない。具体的に、その第一歩は、何か。

尖閣防衛の海兵隊創設、スプラトリー滑走路破壊の巡航ミサイル爆撃機の開発

 軽空母と海兵隊を創設することが、それである。固定翼のF-35BライトニングⅡもしくはAV-8BハリアーⅡを搭載できる軽空母四隻の保有こそ、日本が喫緊に急がねばならない国防の緊急事項である。この軽空母や日本版海兵隊をどう創設するかについては、拙著『尖閣防衛戦争論』(PHP)で述べているので、それを参照して頂きたい。

 この拙著で書いていない、日本の対地巡航ミサイル搭載の爆撃機の保有問題だが、この保有と配備の是非を論じるためにも、その研究開発だけでも直ちに開始する必要がある。前述したが、南沙(スプラトリー)諸島を軍事基地群にした中共の脅威は無限に近く巨大で、日本の中東からの石油ルートは、2020年代には危機に直面する。日本が中共の属国化していかざるを得ない情況は、今のままではもはや不可避で100%。ベトナムのカムラン湾に、日本が自前の爆撃機部隊を駐機させるための空軍基地を租借する必要は迫っている。

ベトナムとの防衛協力協定の締結──海自のP-3Cの常駐とカムラン湾の租借

 深刻化する南沙諸島問題で、日本が緊急に密接な連携を強化すべきは、第一には米国だが、第二にオーストラリアとベトナムとの連携をもっと真剣に推進しなければならない。オーストラリアとは米国に次ぐ第二の同盟条約を締結する方向を模索するのが当然。また、ベトナムとは、防衛協力協定の締結が急がれる。

 ベトナムとの間では、2015年9月15日、安倍晋三総理がグエン・フー・チョン共産党書記長との共同記者会見で、「より緊密な安全保障上の協力体制を築く」と述べたことは正しい。しかし、その内容となると、2014年の六隻の中古巡視船の供与に続く、二隻の中古巡視船の供与追加だけ。何とも、お粗末・お寒いもので、これでは「より緊密な安全保障上の協力体制」とはほど遠い。  

 日本が直ちに実行すべき日越間の防衛協力の第一は、南沙諸島海域の哨戒と監視。それにはP-3C対潜哨戒機と哨戒任務の潜水艦の常駐が不可決で、当然、海上自衛隊用の(飛行場付き)軍港が必要となる。ベトナムには、天与のごときこれにぴったりの最高の軍港がある。ベトナム中部に位置するカムラン湾である。  

 日本には、海外基地は保有してはならないと未だに思い込んでいる、時代錯誤的な「反日」の思考の非・国民が多い。だが、日本は2009年から、「哨戒機P-3C×2機+駆逐艦×2隻」体制で、紅海に面するジプチ国際空港やジプチ港/アデン港を活用した海賊対策の海外任務を行っている。  

 日本の生命線シーレーンの安全を左右する南沙諸島の監視と哨戒には、まずは最低「哨戒機P-3C×6機+潜水艦×2隻+駆逐艦×4隻」体制から始めるのが順当だろう。このためには、ベトナムとの防衛協力協定の締結は焦眉の急である。  

 なお、先述の軽空母の建造等を考えると、海上自衛隊の予算は倍増する必要がある。員数も、五割増加を急がねばならない。日本は、“国防第一の国家”に再生する健全化をするか、それとも亡国を選択するのかの岐路にある。予算がないなどは戯言に過ぎない。老人一人当たり3万円支給(総額3600億円)などバラマキ福祉を見直せば、年あたり数兆円レベルは難なく捻出できる。国家が存立して初めて社会保障制度は存在できる。国防を軽視した社会保障制度の充実論など、本末転倒の妄言狂気の極み。きっぱりと唾棄しようではないか。

日本人から対中・国防力(軍事力)構築を忘却させた有毒雑誌『WiLL』『正論』の犯罪  

 蛇足のようにも思うが、日本とは、米国とはまるで正反対に、保守のオピニオン誌や専門誌がない/保守の新聞もない、極左一辺倒の活字と電波が満ちる国家であることを少しばかし指摘しておきたい。こういうと無知無教養を丸出しの民族系の諸兄が、知ったかぶりに、『正論』『WiLL』『産経新聞』があるではないかと反論する。「馬鹿は死なきゃ直らない」の名箴言がふと思い出される。  

 たとえば、『正論』『WiLL』『産経新聞』は、かつて一度でも、軽空母4隻の建造や最低2万人規模の日本版海兵隊の創設を訴えたことがあるか。全くない。尖閣の要塞化すら、訴えたことはない。『正論』『WiLL』『産経新聞』は、このように、さも愛国心があるかのごとき白けた寒い演技において、中共の軍事脅威を論うが、それにどう対処すべきかについては口を閉ざして沈黙する。

 要するに、結果からみれば、『正論』『WiLL』『産経新聞』は、『朝日新聞』と何ら変わる所がない。いや、朝日新聞より遥かに有害・有毒といえる。なぜなら、中共の軍事脅威を論い、非難の声さえ上げれば、日本の安全が確保されると煽動宣伝しているからだ。これら民族系メディア媒体に洗脳された日本人は、口舌の非難に興じて実際の防衛力の強化など必要がないと誤解し錯覚している。

 『正論』『WiLL』『産経新聞』の怖ろしい反・国防の働きは、これだけではない。日の丸の仮面をつけたこれらメディアは、日本を脆弱な国防力不在に据え置いて亡国に至らしめるべく、日本の国防を真剣に憂慮する日本人に「対中非難の声」を上げさせる“ガス抜き”キャンペーンをしている。国難の危険を「危険だ、危険だ」と何度も言わせると、この合唱が危険を退散させたかに錯覚し、“安心”が醸成される。この瞬間、心理学的に、具体的な国防力を構築する問題の方を忘却する。

 譬えれば、『正論』『WiLL』『産経新聞』とは、症状の評論ばかりして治療をいっさいしない/処方箋も書かない/他の病院への紹介もしない“口先だけの藪医者”と酷似する同じタイプ。真の医者は、簡単な病状説明の後は、投薬や手術の治癒の処置に専念する。が、『正論』『WiLL』『産経新聞』は、この「投薬や手術の治癒の処置」を絶対にしない。つまり、『正論』『WiLL』『産経新聞』の読者とは、この“口先だけの藪医者”の話を聞いて病気が治ったと思い込み治療せずに死を迎えるアホ馬鹿患者と同じで、自国を危険にさらし続けているのに“自己催眠の安心”に安住する白痴的な暗愚集団。日本にとって有害無益な人々。この問題、後日、改めて論じよう。

1、 Asia Pacific Rebalance 2025―Capabilities, Presence and Partnerships.総頁数は、 凡そ300頁。

 2、 例えば、『朝日新聞』2015年11月4日付けを参照のこと。中共のスプラトリー(南沙)諸島への軍事施設建設は、七つの環礁に及ぶ。スビ礁/ファイアリー・クロス礁/クアテロン礁/ミスチーフ礁/ジョンソン南礁/ガベン礁/ヒューズ礁である。2015年10月27日に米国がイージス駆逐艦「ラッセン」を12海里内に侵入させたのは、スビ礁である。2016年1月2日に、中共がド派手な演出をした10名ほどの美人CAを載せた民間航空機を着陸させたのは、ファイアリー・クロス礁の三千メートル滑走路の方である。

第二節 “対日侵略中の犯罪国”ロシアに日本を売る“売国奴”安倍晋三

 安倍晋三は、多くの日本国民もそうだが、プーチンについてもロシアについても、無知丸出しの無関心がひどい。プーチンがウクライナに軍事侵攻しその国土たるクリミア半島を領有した野蛮な侵略を(2014年3月)、「クリミア半島の悲劇は、明日の日本の運命だ」と考える賢明で愛国的な日本人は一人もいないからだ。その中でも、安倍晋三は、突出して無知を通り越した、対ロ妄想の海中深くに潜って泳いでいる。

 この意味で、安倍晋三は、外交ド素人の分際でありながら、“不世出の外交官”吉田茂と肩を並べられると思い違いした、1955~6年の“自惚れ”政治家・鳩山一郎とよく似ている。明治以降の日本国を代表する外交官は「陸奥宗光→小村寿太郎→吉田茂」をもってそのベスト・スリーとするように、吉田茂を凌駕することなど、鳩山一郎クラスの凡庸な国会議員上がり風情に土台無理な話。

”第二の河野一郎”安倍晋三は、孫・河野太郎を閣僚にしてプーチンへの忠誠を誓う

 いや安倍晋三は、鳩山一郎の再来より悪い。“大病を患うおバカ”鳩山一郎を騙したロシア工作員/コミュニスト河野一郎(農林大臣)の再来と言った方が、安倍晋三の真像を抉っていよう。鳩山一郎は、後世に“北方領土を奪還した政治家”との名声を残さんとしただけだが、河野一郎は、北方領土をロシアに売る代わりに、政治工作資金として当時の金で20億円(現在でいえば600億円ぐらいか)をロシアから手にした。

 ロシアは、この代金を、「日ロ漁業」等、日本の水産会社にオホーツク海で日ロ漁業協定の枠外の違法操業をさせ、それらの会社に支払わせた。ロシア自身は、自国の金を使っておらずロシアの懐を痛めてはいない。安倍政権で「脱原発」屋なのに行革大臣の椅子に座る親ロ一辺倒の河野太郎とは、祖父・河野一郎から、純正マルクス主義的な共産主義思想とこの売国遺産を相続した男。

 つまり、安倍晋三は、北方領土を放棄しての平和条約であれ、その締結は国民に対しては総理のサプライズ演出としては最高だから、自分の長期政権の安泰化に大いに資するので、これを狙っている。これが安倍の第一の私心。加えて、プーチンとの交渉過程で日本の企業に極東シベリア開発に参加させた見返りで巨額のマージンを獲得する第二の私心にも燃えている。この二つの私心が、安倍の異常な対プーチン狂の動機と原点である。この意味で、安倍晋三とは「鳩山一郎が半分、河野一郎が半分」の“鳩山/河野の混血hybrid”。

 鳩山一郎は、自分の名声欲しさに、ドムニツキーに騙されるまま北方領土をロシアに献上する道を選んだ。外国人を必ず籠絡する騙しの天才民族ロシア人の典型であるドムニツキーが、総理になったばかりの鳩山一郎を騙していくやり方は、松本俊一の本に簡単な素描がある(注1)。

 さて、安倍晋三は、「伊勢志摩」サミットの直前、四月初旬、プーチン会いたさにロシアに出かける。場所は、非公式首脳会談なのでモスクワを避け、ウラジオストック、ハバロフスク、サンクトペテルブルグかの何れになるだろう。実際は北方領土をロシアに献上する手はずを密談するのだが、表向き口実は「伊勢志摩サミット」に関する意見の聴取だという。

 だが、この表向き口実もまた、安倍晋三が「法的正義なんぞ破壊したい/無視したい」“ならず者/無法者”であることを内外に示す証左ではないか。これだけでも、日本以外のG6は、安倍晋三に対する制裁を課す必要があり、少なくとも伊勢志摩サミットをボイコットしなければならない。

 なぜなら、G7は2014年、「プーチンは、クリミア半島に侵略した重罪の犯罪人だから、処罰の一つとしてG7から追放される」と決定した。しかも、このG7決定には安倍晋三は賛成した当事者。

 ところが安倍は、このプーチンを犯罪者ではなく病気欠席扱いにして、伊勢志摩サミットに意見を具申させる機会を与える。このような安倍の非法unlawfulの暴挙は、「クリミア半島への侵略は、暴力でもなく、国際法違反でもなく、合法」だとする、G7への叛逆的な開き直り。

 安倍晋三は、法的正義に適う国際秩序維持を第一目的とするG7の原点を全否定する反・G7の暴走野郎といえる。G6は、伊勢志摩サミットのボイコットだけでなく、プーチンと同罪のその共犯者となった安倍晋三を、プーチン同様、G7から追放すべきである。

日米同盟の空洞化と自衛隊の準・非武装状態を狙うプーチンの言いなりの安倍晋三

 ロシアは、相手国に妥協する時は、相手国を罵りヒステリー状態になる。逆に、相手国を籠絡し相手の外交大敗北が確実になると、途端に機嫌がよくなり歓待し始める。「ロシア人に歓待されれば、わが方に危険と敗北が迫ったシグナル。ロシア人に冷淡&罵倒されれば、わが方の勝利のシグナル」は、対ロ外交をする者の基本心得である(注2)。

 1941年4月、“対ロ売国奴”松岡洋右が、スターリンに騙されて日ソ中立条約を締結したとき、松岡はスターリンに大歓迎された。モスクワの駅頭まで見送りに来て、松岡に抱きつきキスまでした。これと同じ大歓待を、プーチンは安倍晋三にしている。

 スターリンが松岡洋右にしたごとく、プーチンが安倍晋三を大歓迎した最初は、プーチンがウクライナ国のクリミア半島に侵略する直前のソチ冬季オリンピックの開会式の翌日、2014年2月8日であった。この歓待の様子は、NHK解説委員が『文藝春秋』誌に書いている(注3)。

 プーチンの対日戦略の第一は、近い将来における北海道の領有。ロシアは、1853年プチャーチンの長崎来航以来、日本の領土を侵略し続けている。一方の日本は、ロシアの日本侵略に対して、なすすべもなくただ唯々諾々と従っている。日本は、百五十年間、完全な“ロシアの属国”である。

 米国は、日本の領土を1㎡も奪ったことはない。だが、ロシアは米国とは対照的に、樺太を始め、国後/択捉/得撫島/千島諸島(クリル諸島、注4)など、固有の日本領土を強奪/略奪/侵略のし放題。これに、1945年8月の、日ソ中立条約違反の満洲侵略を忘れてはなるまい。

 プーチンとは、全ロシアの文系トップ秀才が集結する“ロシア随一の官庁”KGB第二総局(巨大官庁で職員総数は20万人以上?)にレニングラード大学在学中に指名され就職しただけでない。この官庁で飛び抜けて目立つ大秀才として出世の階段を一気に駆け登った。東大法学部の首席でも相手にならないプーチンの悪魔的IQの高さは、並みの東大法学部レベル日本人では及ぶ所ではない。況や、世界が嗤う“アホノミクス”を「どうだ、俺様は天才だろう」と世界に豪語した“成蹊大学卒のスーパーお馬鹿”安倍晋三を手玉に取ることなど、プーチンにとって赤子の手を捻る簡単なこと。

 このプーチンが、将来の日本列島領有を目指して、“安倍晋三料理法”は次の四つ。

第一日米関係の分断decoupling、日米同盟の弱体化・空洞化、喫緊の一つに、ロシアの対日核恫喝を無力化する米国のMD配備の縮小などがある。

第二;陸上自衛隊の対ロ防衛能力を限りなく武装解除レベルにする。これについては、安倍は総理に復帰すると同時にプーチンに接触しての密約を直ちに実行した。それが、北海道防衛の戦車を限りなくゼロ輌に近づける安倍-プーチン密約。しかも、この安倍-プーチン密約は、安倍は対ロ売国奴三代目らしく平然と、クレムリン宮殿(モスクワ)での安倍・プーチン第一回首脳会談で取り交わした。注5参照。

 安倍晋三は、これまで数回プーチンと会談したが、その席で必ず10分間、外務省の対ロ担当外交官を外して密談をする。これは、その始まりであった。安倍がプーチンのロシアに“日本献上”をするやり方は、岸信介が“この売国奴め!”と首を締上げ殴ろうとした河野一郎のやり方そっくりである。安倍晋三とは、文句なしに“第二の河野一郎”で“第二の松岡洋右”。

 安倍晋三が、2013年12月に決定した北海道をプーチンに捧げる悪魔の防衛計画の大綱は、真正の愛国日本人が卒倒した、陸自の戦車を七百輌から三百輌に半減以下にするとの定め。注6参照。これこそが、“世紀の祖国反逆”に暴走する安倍晋三が、安倍-プーチン密約に従い実行した安倍版対ロ日本献上アジェンダ第1であった。

第三;対日侵攻の大部隊を展開できるよう、日本の真北に位置する極東シベリアを日本の経済力と技術力で開発する。  

第四;日ロ平和条約で、日本人からロシアの対日侵略の意図を完全に忘却させる。これは、かつて松岡洋右がスターリンの言いなりに1941年春に締結した日ソ中立条約で日本を完全に騙せた経験を踏襲すればよく、プーチンのロシアにとっていとも簡単なこと。しかも、これを、国後・択捉を返還せずに締結する。

日ロ平和条約の締結が、確度100%の“ロシアの北海道侵攻”を招く  

 日本は、ロシアと平和条約を締結してはならない。ロシアとのいかなる条約も、ロシアの対日侵略を百倍にも万倍にも確実に招く究極の亡国行為となる。このことは、1945年8月ロシアの大規模対日侵略が日ソ中立条約の四年後だった悲惨な満洲の体験(=歴史事実)で完全に証明されている。

 また、下田条約を締結したために、樺太における邦人へのレイプ・略奪・放火が、一気に百倍にも万倍にもなった1855年2月以降の幕末から明治時代にかけての惨憺たる体験でも完全に証明済み。川路聖昭は、約4000人の邦人が入植した樺太に、樺太の国境外から侵入して邦人を襲うロシア人の蛮行は、条約を結べば解消すると“お馬鹿丸出し”の盲信で下田条約をプチャーチンと結んだ。  

 だが、安倍晋三は、日ソ中立条約の愚を繰り返そうとしている。下田条約の愚を再現しようしようとしている。過去の体験や歴史が教訓にならないのは、安倍が“成蹊大学卒のスーパーお馬鹿”だからである。日ロ平和条約がもたらす近未来の日本国の破滅的な棄損を想像できないのは、プーチン教祖のロシア版オウム真理教に脳髄を徹底的に洗濯されたからである。安倍は今、プーチンに正気を一滴残らず吸い取られ、日ロ平和条約の効能を180度逆を妄想する狂信状態にある。

 かくもプーチン教祖のロシア版オウム真理教に脳を洗われ妄想の狂人に化した安倍晋三が総理大臣というのが、日本のお寒い現実。ともあれ安倍晋三が懐く“狂気の妄想”「日ロ平和条約は、日本をハッピーにする“万能の小槌”」を解剖しておく。そこには、次の画餅が顔を出している。

第一;すべての日露間紛争が完全に消滅し、日ロはハネムーンのような関係が永遠となる。

第二;当然、ロシアの対日軍事侵攻の可能性が完全になくなり、日本は、対ロ防衛の必要性から解放される。

第三;この結果、日本は、対・中共だけにその防衛を集中させることができる。

第四;現在の中ロ間を結んでいる軍事同盟的な絆は、日ロ平和条約で分断・離間できる。

第五;日本は、極東シベリアの開発を独占でき、日本経済は飛躍的な発展ができる。  

 安倍晋三は、しばしば「テロリストと交渉してはいけない」などと国会で大きな声で絶叫する。ならば、テロリスト以上の犯罪者である、現在も“日本国(北方領土)に侵略中の犯罪国家・ロシア”と交渉してはならないはずだ。

 だが、“生来のならず者”安倍晋三は、ルールとか法規範とかが理解できない。ために、「テロリストとは交渉してはならない」原則が、テロリストの百万倍も一兆倍も凶悪な「侵略国となら交渉してよい」に反転する、自分流の荒唐無稽なダブルスタンダードが自覚できない。“馬鹿は死ななきゃ治らない”は、真理的な格言maximである。

 特に、日本に対し敵対的な敵性国家とは決して平和条約を締結してはならないことは、1978年に締結した日中平和条約で、日本国民すべてが「もう懲り懲りだ」と体験している。この日中平和条約によって、尖閣諸島への中共の侵略態勢が正当化されている。南シナ海が“中共の湖”と化し、ますます日本の安全が一層ひどくなり危機的事態になっている原点は、日中平和条約にある事は、今では日本人全体のコンセンサスではないか。  

 しかも、ロシアに限って言えば、ロシアは平和条約を次なる侵略のために相手を油断させる策としか考えていない。ロシア民族の対外行動として、今も、「条約は破るためにある」が絶対哲理。このロシアの対外行動原理は、ロシア民族を絶滅させない限り消えない。表1に、その一部をリストしておいたので拳々服膺されたい。

表1;侵略するために“油断の麻薬”平和条約を結ぶ“侵略民族”ロシア

(備考)「ソ連」は、日本の俗語的表記。国際的には「ソヴィエト・ロシア」が一般的。この表では、日ソ中立条約以外は、ソヴィエト・ ロシアもロシアも「ロシア」で統一した。ソ連は、内政においてはロシアと相違するが、外交ではソ連とロシアには何らの差異もない。

 そもそも侵略国家、犯罪国家に経済協力をしていいのか。逆さまではないか。刑法犯罪者はその罪において刑は可罰され、場合によって損害賠償の支払いが強制される。同様に、侵略国家は処罰されねばならない。

 だが、“共産党の別動隊”である日本の民族系は、日本会議事務総長の椛島有三を例に挙げるまでもなく、また雑誌『正論』『Will』を見れば一目瞭然であるように、国際法はもちろん法規範や法的正義を憎悪する“ならず者/ごろつき”達の集まりである。日本の民族系は、祖国日本の護持が国際法や法規範・法的正義で初めて可能になっている国際社会の原理を破壊して、日本の存立を危うくせんとする。

 安倍晋三が、対日侵略中のロシアに対して、叩頭して経済協力を申し出て、対ロ朝貢外交に精を出すのは、対ロ売国奴病が重病の民族系だからである。安倍晋三を、シベリアに追放しなければ、日本国の存立基盤が破壊される。対ロ売国奴病の巣窟日本会議の解体、『正論』『WiLL』の廃刊は、日本を守るために急がれる。

プーチンのロシアに突き付ける“日本の要求”は最低三つ! 交渉対象は別の二つ

 日本の対ロ領土返還要求は、最低のものでも、次の三つ。これ以外は存在しない。 ロシアは、民族の政治文化として、外交交渉では決して妥協しない。が、ある状況/ある国際環境になると突然、自分の方から、侵略した領土をすべて無条件に返還する。これは、1989年秋、ロシアは突然、東欧諸国を無条件で解放したことを思い出すだけで十分だろう。つまり、日本は、次の1/2/3の要求をロシアに突き付けておいて、この「ある状況/ある国際環境」を創ればよいのである。

1、四島の無条件即時返還 

2、得撫島から占守島までのクリル諸島=千島列島の非武装化

3、南樺太の非武装化

 では、日ロ平和条約は、いつ締結するのか。この三つをロシアが日本に対して実行した時なのか。そうではない。この三つをロシアが無条件で一方的に履行したとき、日本は初めて、ロシアとの日ロ平和条約の締結交渉のテーブルに着くことができる。つまり、ロシア側の1/2/3の一方的な履行後に、日ロ平和条約の日ロ交渉が初めて始まるのである。

 この交渉においてロシアはまず、4の「千島列島=クリル諸島=得撫島~占守島」の対日返還を了解しなくてはならない。つまり、実際上の日ロ間の平和条約交渉は、5に関する交渉だけ。

 日ロ平和条約は、日本列島と極東ロシアとの間に充分なる距離(=軍事的非武装地帯)がつくられ、ロシアが日本に侵略する軍事行動をより困難にする地政学的な態勢が創出されたときのみ締結されるもの。これ以外では、決して締結してはならない。だから、この鉄則を違背して暴走した鳩山一郎や暴走中の安倍晋三は、日ソ中立条約の教訓を学ばない知なき非国民/売国奴と糾弾される。

4(「四島は含まない」と明記した下田条約が定める本来の)「千島列島」の対日返還。 これはポツダム宣言の履行である。

5、南樺太の対日返還。  

 ここで、少し国際法のイロハ的解説をしておかねばなるまい。日本は、ポツダム宣言受諾で南樺太を放棄した。これは事実。が、ポツダム宣言は、国後島も択捉島も、得撫島以北の千島列島も日本領土とした。

 次に、ポツダム宣言に続くサンフランシスコ講和条約では、「得撫島以北の千島列島」を追加的に放棄させたが、フォスター・ダレスは、いずれは「得撫島以北の千島列島」をロシアから日本領土として日本に返還させるべく、その放棄先/帰属先をロシアとすることに断固として反対し、このためロシア全権のグロムイコ外相は怒って調印せず、サ講和条約に加盟しなかった。

 この結果、「得撫島以北の千島列島」と南樺太の国際法上の地位は、表2の通りとなった。すなわち、その返還と帰属を日本がロシアに対し要求できる権利が日本に留保された。日本の真正の愛国者なら、日本固有の領土を断固守った反共・反ソのフォスター・ダレスに感謝の意を捧げる。

表2;千島列島と南樺太の国法上の地位と相違

殺し屋プーチンの正体が見えない“おねだり幼児”安倍晋三を、シベリアに追放しよう

 プーチンはまた、十三世紀の(モンゴル大帝国の一部)キプチャク汗国を築いた獰猛なモンゴル人“バトゥの再来”で、同時に、KGB第二総局(現FSB、連邦保安局)出身の、政敵をテロル殺人で抹殺するのを常套とする殺し屋でもある。が、このようにプーチンを冷静かつ正しく認識する日本人は一人もいない。日本から愛国者も知性あるものも一掃されて消えた。国家や民族を担う人材が皆無になった。人材の“セミの抜け殻”国が、今の日本である。

備考;バトゥは、鎌倉時代の日本に対して文永の役/弘安の役で侵略・略奪に襲来した元帝国の、その始祖クビライ帝の従弟。バトゥもクビライも、チンギス・カンの嫡孫。

 話を安倍晋三に戻せば、KBG第二総局(現FSB)出身で反プーチンのリトビネンコが、エイズ患者とよく似た症状で死ぬようにポロニウムを投与されて殺されたが、この殺人にプーチンが関与しているとの報道(注6)を聞かされても、「プーチン、プーチン」とプーチンに首ったけなのが安倍晋三。

 この異様なプーチン狂の嬌態は、安倍晋三が“成蹊大学卒のスーパーお馬鹿”だからだけでは説明がつかない。安倍の“三歳の童子”レベルの幼児性ならびに安倍家に流れる“対ロ売国奴”三代の血統を考慮した場合にのみ初めて説明されうる。  

 なお、ロシア民族は、自国を外国に売る売国奴がゼロという特性で分かるように、人類の歴史上突出して“愛国心の塊”の“鉄の民族”。対ロ売国奴ばかりで愛国心の喪失が国民すべての特性となった現在日本とは対照的な民族。しかも、ロシア人の時間は、「明日は、時計と同じく明日」の日本人とは異なり、「三十年後が明日」である。この異常な時間感覚が、絶えず二十年後・三十年後の侵略を考えた対外行動しかしないロシア民族の特性を形成する基盤の一つになっている。

 侵略とウォッカしか楽しみのないロシア民族は、辺境のミニ国家モスクワ公国(モンゴル帝国の一王女に婿入りしてキプチャク汗国を後継)をたった五百年間で世界の超大国にのし上げた。その偉業は、鉄則「外国交渉は、次なる二~三十年後の大侵略へのスプリング・ボード」を頑強に守り続ける不撓不屈の民族精神に大きく負っている。ロシアが外国と結ぶ条約や協定全てが次なる侵略を容易にするステップになっているのは、鉄則「外国交渉は、次なる二~三十年後の大侵略へのスプリング・ボード」において、自明すぎることではないのか。

1、『モスクワにかける虹』(朝日新聞社)は2012年に再刊され、タイトルは『日ソ国交回復秘録』に変更。これでは、北方領土返還交渉で全面敗北した“敗北の対ロ交渉記録”である内容とは異なったニュアンスとなる。KGB第一総局直属の対日工作員・佐藤優が、この再刊に関っただけあって、日ソ国交回復がさも日本の外交目的だったかに偽情報する騙しタイトルに改竄されたといえる。 なお、ドムニツキ―の鳩山工作の開始を記録した箇所は、旧版では16~21頁。

2、曽野明氏は、「ロシア民族の対外行動・文化を知り尽くしている戦後日本人は、吉田茂と中川八洋の二人だけ」が、口癖だった。曽野氏はまた、「中川君は“吉田茂の生れ変り”で瓜二つ。中川君と話しているとソ連課長に戻って吉田茂総理と話している錯覚に襲われる」も口癖だった。

3、石川一洋/岩田明子「安倍・プーチン秘密交渉を明かす」『文藝春秋』2016年1月号、172頁。また、安倍晋三に誕生日プレゼントをしている。177頁。この記事を書いた石川/岩田は、「ロシアがかくも大歓待するから、日本も満足できる北方領土返還になる」と、逆さに勘違いしている。

4、国後・択捉島は、国際法上/条約上、「千島列島」ではない。むろん「南千島」でもない。川路聖謨がプチャーチンに騙されて締結した1855年2月7日の日ロ和親条約(下田条約)第二条に、「千島列島=クリル諸島=得撫島以北の占守島まで」が明記されている。

5、「日ロ首脳が共同声明」『朝日新聞』2013年4月30日付け。

6、「戦車部隊を大幅減」『朝日新聞』2013年11月22日付け。同、12月18日付。

7、『朝日新聞』2016年1月22日付け。

第三節 レーガンWilliamsburgサミットの再現が、「伊勢志摩」サの課題

 安倍晋三は、“成蹊大学卒のスーパーお馬鹿”だから、G7サミットの原点も役割もわかっていないし、理解する能力がない。1975年に、仏のジスカールデスタン大統領が、G6(カナダの加盟は1976年から。これによりG7)をランブイエ城に招いたのが先進国首脳会議の始まりである。その理由は、1973年末、ソ連のブレジネフ共産党書記長がリビアの独裁者ガダフィと組んで石油を一気に四倍に値上げした、あからさまな西側経済の大混乱と低迷を図った敵対的謀略に対抗して、自由社会=西側諸国の経済を共同して維持発展させることであった。

 この原点において、「自由社会の経済と世界秩序に対するソヴィエト・ロシアの攪乱工作を許さない」が、当然にG7に含意されている。たまたまソ連邦解体後のロシアの平和演技に騙されて、1998年にロシアをG7のメンバーとしてG8とした。が、《侵略の皇帝》プーチンのロシアは、2014年3月にウクライナに軍事侵攻し、その領土クリミア半島を強奪した。ためにロシアは、G7から追放処分された。侵略と戦争が本性の“反・法秩序”ロシア帝国主義において、ロシアは自由社会の永遠の敵である。

選挙と人気が全ての“芸人型選挙屋”安倍晋三の本性は、法秩序が解らぬゴロツキ  

 しかし安倍晋三は、G7のロシア追放の真意がさっぱりわからない。ライス国務長官が安倍晋三を蛇蝎のように嫌悪したが、その理由は、安倍晋三の本性が、法秩序とか法的正義とかをフンとせせら笑う“ならず者rogue”だからである。

 そればかりではない。安倍は生まれてこの方、日本国の悠久の永続など一度も考えたこともない。安倍には、保守の思想は一欠けらもない。安倍はまた、日本の永続的な安定や平和を考えたことはない。法的秩序や法的正義が、悪者・侵犯者の暴力を凌駕する圧倒的で強大な軍事力なしには保持できないことなど、知的水準が低い安倍には理解できない。

 そのような安倍晋三に、G7についての基本を講義するのは無駄骨だと思うが、日本国民として生まれた私の“運命の義務”において、以下、簡略に論じておく。G7は表向き自由社会の経済発展のための主要国の団結の誇示が目的だが、その基底にはソヴィエト・ロシア封じ込めcontainment”が背景にある。この後者を、前面の表に出したのがレーガン大統領で、その歴史的なG7首脳会議が、1983年5月のウィリアムズバーグ・サミットであった。

1983年のレーガンに学んだ時のみ、2016年「伊勢志摩サミット」は大称讃される

 レーガン大統領とは、ソ連の方が三~四倍という対米核優位となった核戦力の対米脅威をいいことにアフガニスタンに侵略したソ連に対して、断固対抗すべきだとの米国世論に押されて1981年1月に就任した米国史上に特筆される偉大な大統領である。レーガン大統領は、チャーチルに匹敵するかそれ以上の稀代の政治家であった。  

 レーガン大統領は、米ソ間の核アンバランスを迅速に逆転するために、ICBMなど金と時間のかかる弾道ミサイルではなく、潜水艦を含む海軍艦艇に約800本の核トマホーク巡航ミサイルを搭載してソ連を海上から包囲するという策に出た。同時に、米ソの地理的非対称を利用し、欧州戦域核戦争態勢を構築すべき、中距離核弾道ミサイル「パ―シングⅡ」/地上発射型巡航ミサイル「トマホーク」のヨーロッパ配備を推進した。

 これに、ソ連も心底から恐怖し震え上った。賢明で冷静沈着なアンドロポフ共産党書記長は、対米再逆転はソ連の経済破綻を招くと判断し、全面退却を決心した。表では強気と激越な米国非難と大規模な反核運動を英国/日本/米国で起こしたが、裏では東欧解放とアフガンからの撤兵という対西側全面退却を「今から六年先の、フランス革命二百年祭の1989年に実行せよ」を、兼任だったKGB議長として、KGB第2総局に命じた。1989年の冷戦の終結=ヤルタ体制の崩壊は、1983年のソ連とソ連共産党書記長を震え上らせたことで起きた以上、それは、1983年のレーガン大統領一人によって導かれたと解するのが最正確である。なおプーチンは、アンドロポフのKGB第二総局へのこの命令に接したエリート官僚の一人で、三〇歳前後の若さであった。  

 話を戻す。西欧の地上に中距離核ミサイルを配備する策は、レーガンの三つの対ソ巻き返し政策1983の筆頭だが、これをNATOの合意にとどまらず、レーガンはG7の合意とすることに拘った。つまり、レーガンは、G7を経済同盟から戦略同盟に変貌させようとした。この効果は他の二つの策と合体して覿面に表れた。前述したように、1983年末までに、アンドロポフKGB議長/共産党書記長は、東欧解放とアフガンからの撤兵という対西側全面退却を決定したからである。  

 レーガンの三つの対ソ巻き返し政策1983とは、上記の①中距離核弾道ミサイル「パーシングⅡ」/地上発射型巡航ミサイル「トマホーク」のヨーロッパ配備を推進、②G7を経済のG7ではなく、NATOと日米同盟が統合された戦略的な組織への昇格だけでない。もう一つ。それは、③ソ連に対して実際の戦争も辞さないという、平時の核抑止力を、戦時の核戦争力に転換する用意がある”“必要ならば、核を含む対ソ戦争を決心しているとの対ソ連メッセージとして、1983年10月25日に始まり12月15日に終結した、軍事力によるグレナダ共産政権打倒を実行した。  

 当時のグレナダは、カリブ海に浮かぶ人口10万人弱の共産国家。ここにソ連は、バックファイアー爆撃機用の4000メートル滑走路をほぼ完成していた。当然、グレナダの次にベネズエラが共産国になるのは時間の問題だった。そうすればキューバ/グレナダ/ベネズエラと、カリブ海は赤い海に化す。  

 なお、レーガン大統領の共産政権つぶしのグレナダ侵攻を手っ取り早く理解したいなら、クリント・イーストウッド主演の映画『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』を観るのが一番。

議長国日本が主導するオーストラリアG7メンバー化が、“世界の日本”を誕生させる   

 2014年3月以降の世界は、1979年12月末のソ連のアフガニスタン侵略に始まる、ソ連圏対自由社会の決戦とよく似た政治・軍事情況を呈している。“第三次世界大戦の予兆だ”などを騒ぐ、煽り評論家に与してはならないが、ソ連邦崩壊で始まったポスト冷戦の二十年(=19902010年)が終わったのは、不可逆の事実。「冷戦の終焉」ではなく、いわゆるポスト冷戦の終焉が到来した。  

 すなわち、2014年/2015年/2016年のG7が、2013年以前と異なり、「経済G7」から「戦略G7」へと変貌しなければならないのは、選択の自由がない現実からの要請である。換言すれば、「戦略G7」への転換をしない安倍晋三のような、2016年がいまだ新ロシアが誕生した1990年代半ばの二十年前の世界だと錯覚するのは、現実無視の時代錯誤だということ。安倍晋三の愚昧さによって、G7のメンバー国・日本の資格と資質が問われている。  

 この故に、日本が議長国として取り上げるべき「伊勢志摩サミット」のトピックは既に定まっているようなものだ。安倍晋三の持論「議長国に、自由の選択がある」は、もはやお門違いだろう。この絶対的な最優先トピックの第一は、オーストラリアをG7のメンバーにする事に尽きよう。オーストラリアなしに、南シナ海が“中共の湖”となるのを阻止することはできない。

 G7の役割は、自由と秩序ある世界経済の牽引ばかりではなく、世界平和の要諦たる世界の法秩序維持に汗と知恵を流すことである。具体的には、①ロシアに即時無条件のクリミア半島返還をさせることであり、②中共にスプラトリー諸島における7つの礁で建造したすべての人工物を撤去させることである。この②に関して、オーストラリアのG7メンバー化は不可欠であり、これこそ議長国日本が主導するにふさわしい最高のトピックではないか。

 しかも、日本が日米同盟に続く同盟条約を締結することが急がれるのは、オーストラリアである。オーストラリアのG7メンバー化は、この日豪同盟への確実な助走であり、欠くことはできない。

ポロシェンコ・ウクライナ大統領の、(四時間限定の)オブザーバー出席  

 もちろん、①のクリミア半島のウクライナへの即時無条件返還は、テロ集団ISを中東から一掃することと共に、今、世界が欲する平和への二大希求の一つである。また、クリミア半島がロシアに侵略併呑されている問題は実はウクライナだけの問題ではなく、日本の問題でもある。

 なぜなら、ロシアに侵略され強奪されている日本固有の領土──南樺太/国後島/択捉島/得撫島/千島列島(=クリル諸島)──問題は、クリミア半島問題と同じコインの裏表である。日本は、北方領土の無条件即時全面返還をプッシュすべき状況のG7活用とも相まって、G7の生来の討議トピックであるクリミア半島問題は最重要視/最ハイキー化しなければならない。

 これをより効果的に演出する方法として、二日間の日程の中で四時間を割き、この時のみだが、ウクライナ大統領のポロシェンコを同席させることだ。議長国の職権でこれは可能だし、他のG6は文句なしに大歓迎する。この良策は、日米同盟とNATOの連携を図ったレーガン大統領の叡智が安倍晋三に蘇るのだから、それは日本の国際的地位と発言力を否応なしに増して、日本の国連常任理事国への道を開くことにも通じる。

以上の二つの他、G6(欧米主要国)の首脳に対して、安倍晋三がなすべきこと  

 この二つ以外に安倍晋三が真に“世界の安倍”になりたいのであれば、次の三つをG7の公式討議の合間に、それぞれの首脳と実行することだ。

一、フランス製の強襲揚陸艦「ミストラル」一隻の発注購入を、フランス大統領と調印すること。  

 フランスは、クリミア半島へのロシアの侵略に直面して、その売却予定の「ミストラル級・強襲揚陸艦」二隻が対ロ制裁として渡せなくなり、結果として2015年9月、エジプトに転売した。

 この二隻は、ロシアは太平洋艦隊に配属させる予定だった(第一艦は2014年、第二艦は2015年)。ロシア太平洋艦隊は、この二隻配備を見越して、2013年、ウラジオストックの第3独立海軍歩兵連隊(海兵隊)を第40独立海軍歩兵旅団に大拡充していた。  

 エジプトに転売されたため出来合いの二隻を日本が購入する好機を日本は失った。が、ロシアがこのミストラル級の購入に伴い様々な設計改造をしていた情報を獲得するにも、中仏離間にも、役に立つ。また今後の仏との共同防衛の糸口を作るにも大いに貢献する。そして何よりも、日本やベトナムなどは中共の南シナ海覇権の脅威に晒されており、この種の強襲揚陸艦は何隻あっても足りない。  

 日本国産の軽空母建造の設計情報などの研究が終われば、“ミストラル級の暫くの運用”後に、これをベトナムに貸与してはどうか。このように、使い道がいろいろあるミストラル級強襲揚陸艦は、日仏連携の最高の象徴にもなり、間違いなく、日本国を大いに裨益する。

二、英国首相と東禅寺を訪問し、ラザフォード・オールコック卿(英国初代公使)の120回忌法要  

 英国との間でも何か防衛上の絆を作る妙案について、今、思いつかない。そこで、代わりと言えば語弊があるが、英国が日本の対馬を無償でロシアから奪還してくれたことを英国に深く感謝する儀式を、英国首相と安倍首相が執り行うのはどうか。時間は、読経を30分とすれば、さほどかからない。  

 すなわち、英国の初代公使ラザフォード・オールコック卿は、1961年、東インド艦隊(東洋艦隊)の砲艦外交による、対馬占拠中のロシア軍艦ポサドニック号の退去を幕府に進言し実行。東洋艦隊司令官ホープ海軍中将は、軍艦エンカウンターとリンドーブの二隻を率いてロシアを恫喝。ロシア艦は逃げ去った。  

 オールコックと言えば、著『大君の都──幕末日本滞在記』が有名。だが、ロシア艦占拠からの対馬奪還こそ、オールコックに日本が激賞の感謝を忘れてならない事柄。外交の根本は、国際法を除けば、道義と友情である。

 だが、今日の日本の政治家は森喜朗を観れば一目でわかるように、野卑に堕して外交を国内のバラマキ福祉の延長上に捉えている。そこには国際法上の正義もなければ、武士道的な道義の倫理性も存在しない。英国の初代公使館だった港区高輪の東禅寺で、日英共同のオールコック卿120回忌の法要を営むことは、英国との絆を深めるに益するばかりか、日本人に外交のあるべき姿を見せて訓練することに通じる。 

三、「アンサルド」名を持つイタリア企業に、日本政府としてかなり目立つ大型物品を発注する  

 日本が日露戦争で奇跡の勝利をするに、日英同盟に基づく英国の協力がなければ、体現されえていない。このときの英国の対日協力には幾多もあるが、英国とイタリアとアルゼンチン三ヶ国共同の対日支援は、今もその輝きを失ってはいない。アンサルド社が建造したイタリア製軍艦二隻の対日売却(1903年)がそれである。東郷平八郎提督率いる日本海海戦で活躍したイタリア製の装甲巡洋艦「日進」と「春日」は、既にアルゼンチン海軍の軍籍を取得していたが、英国が斡旋しアルゼンチンが快諾し、日本海海戦での歴史的な働きをなしたのである。

 これほど優れた装甲巡洋艦を建造したことにおいて、イタリアのアンサルド社の功績は称賛されるべきが至当な扱いと言える。安倍晋三は、「伊勢志摩サミット」の機会を捉えて、日本国の感謝と敬意をイタリアに伝えるべきで、この方法として、アンサルド社の名前が残る企業から数百億円の物品を発注購入する協定調印がよいだろう。この物品が兵器であれば、国際的にも日伊の二国間においても最高の選択なのは、言うまでもない。

「伊勢志摩」を参議院選挙に利用するだけの安倍晋三は、日本国を辱める恥曝し  

 安倍晋三は、以上のような、世界に称賛されるG7を開催することは無いだろう。安倍の頭の中は、あくまでも「伊勢志摩」の二ヶ月後にある参議院選挙に、このサミットをどう利用するかだけでいっぱい。G6の首脳が安倍晋三に対し失望と軽蔑をもって日本を去る光景が目に浮かぶ。伊勢志摩G7をボイコットした方がよかったと思うのは必定だろう。    

 すなわち、伊勢志摩サミットは、北朝鮮から拉致被害者を一人も奪還できない“外交無能”“外交白痴”安倍晋三への蔑視に加えて、賓客を迎える“品格あるマナー”すら弁えない“外交ゴロツキ”安倍晋三という正しい真像を世界に発信することになる。しかも安倍晋三は、《侵略の皇帝》プーチンの犬でもある。G6は、ロシアに同調する安倍晋三に対して制裁を課すことを検討すべきだとすれば、伊勢志摩サミットのボイコットは、その中でも最も賢明な行動の一つということになる。

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