フィンランドNATO加盟は「対ロ第二戦線・西」&ムルマンスク奇襲態勢。日本も対ロ国交断絶し北海道「アメリカ中距離核戦力」配備で「対ロ第二戦線・東」を構築しよう──芬と日本は対ロ挟撃の前線兄弟。ロに対ウ停戦させるな、降伏を強制するのだ

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筑波大学名誉教授   中 川 八 洋

 フィンランドのマリン首相が来日した(5月11日)。私は、マンネルヘイム元帥の信奉者だから、嬉しくてならなかった。憲法第九条が1962年までに改正され“建軍の大義”と国防軍の設置が憲法に明記され、陸海空軍の士官学校が発足しておれば、“第二のマンネルヘイム元帥”を目指していた少年の私は、東大などには入学せず、1963年からは陸軍士官学校に籍を置いただろうことは間違いない。

 防大は自衛官という身分定かでない特殊国家公務員(警察官)“養成”所。(国際法が定める)軍人を育てる士官学校ではない。1952年時点の常識「1950年代中に、第九条が改正されて、防大は三つの士官学校になるだろう」は、早くも1957年には消えた。

 私が中学二年生になった1958年、(岸信介ですらやる気が無いのだから・・・)と多くの大人から「憲法第九条改正(=陸軍士官学校の創設)の可能性は絶望だよ」と教わった。防大一期生(1953年入学)には、東大を蹴って防大に入学したのが七十名もいたが、1958年には僅か六名。1959年の防大入学者には東大を蹴った者はゼロ名。戦後日本の1960年頃まで全国にまだ多かった士官学校希望の先輩たちと同じく、私はガッカリしつつ、第二希望の、凡庸人が行く東大で我慢することを決めた(1958年)

岸田よ、何故フィンランディアを演奏しない/マンネルヘイム肖像油絵をなぜ掲げない

 話をマリン首相に戻す。5月11日、総理官邸で岸田首相との会談が行われた時、岸田はマリン首相を儀仗兵で出迎えた。これは素晴らしい。だが、儀仗兵閲兵の後、陸自の軍楽隊に、シベリウスのフィンランディア(交響詩、八分間)を演奏する歓迎式典を行わなかった。これには失望。少なくとも、「第四楽章」だけでも演奏するのが、フィンランド賓客に対するもてなしだろう。

 また、首脳会談後の共同記者会見で、両国の旗はあったが、ある重要なものが欠けていて、空虚感が漂っていた。二つの旗の間に、“フィンランド建国の父”マンネルヘイム元帥の油絵肖像画(コピー)を掲げるのが、フィンランドに対してもウクライナ激励においても、当然の国際礼節。外交とは一に礼節、二に道徳精神、三に豊潤な歴史知見、四に精通する国際法知見、で行うもの。

 私は、戦争中の同盟国・友好国への礼節を、日露戦争で日本支援に全知全能を注がれた英国国王エドワード七世陛下をもって範としている。私の仕事場には、エドワード七世国王の肖像が彫られた銀貨二枚が外交神髄を顕現する守り神として飾られている。

フィンランドの「国を守る」気概と勇気が隣国ウの苦境を救い世界平和に絶大に貢献

 今般のフィンランドのNATO加盟で、いつもながら、日本の新聞テレビは、保母さんに教わった通りに体を動かす幼稚園児のお遊戯会レベルの解説ばかり。その一つは、「NATO加盟手続きが終了するまでの半年間以上、ロシアに侵略されたらどうするのか」と、さもフィンランドを心配してあげる振りの、“ロシアに侵攻されるぞ”“核兵器を投下されるぞ”のロシア源の脅し。このロシア発“脅し”には、フィンランドは全く屈しなかった(注1)

 もう一つ。ウクライナがNATO加盟の希望を見せただけで“許さん”と喚いて侵略したロシアに対し、「藪蛇になったね、プーチンさん」の揶揄的おちょくりも、日本のテレビ新聞の十八番解説になった。確かに、ウ侵略前に比し、戦略的要衝の二ヶ国フィンランドとスウェーデンのNATO加盟は、ロシアにとって藪蛇どころではない。ロシアの戦略環境は、ウ侵略前と侵略後では、天文学的に悪化した。

 が、日本が論ずべきは、フィンランドNATO加盟の波及効果三つについてだろう。この三つの問題について、日本の新聞テレビは何一つ論じなかった。

 第一。現在の露・烏戦争を遂行中のロシアが蒙る心理的ダメージ。フィンランドはロシアと最大長1300㎞の国境を接する反ロ国であり、これからのロシアは対フィン軍事力を相当量準備しなくてはならない。また、NATO加盟後フィンランドの動向に、ロシアは相当に神経を尖らせる必要に迫られ、ウクライナ侵略に専念することができなくなる。つまり、フィンランドは、一発の弾丸を討つことなく、NATO加盟申請をもって、ウクライナを直接支援する対ロ第二戦線・西を構築したのである。

 具体的な一例をあげると、ロシアはカレリア地峡方面に地上軍を予備的に展開せざるを得ないので、ドネツク州などドンバス東北部二州に展開する露軍をそれに向けるとすれば、(それ以前にウ軍に奪還されていないとすれば)この両州を完全に放棄する事態も生じるだろう。

 仮にも東北部二州からロシア軍が撤退すれば、その直後に、この二州の親ロ派指導者は、叛乱罪で銃殺される。これは、波及的にヘルソン州の親ロ傀儡市長などの逃亡を余儀なくし、ウ南部のロシア占領地区でロシア後退が大きな流れになる。クリミア半島奪還の素地が生まれる。この事態を阻止するため、ロシアは、東部二州とヘルソン州を可及速やかに軍事的制圧し完全支配を終了させたく、今、急ぎに急いでいる。

【脱線】 アゾフ連隊と「アラモの砦」

 ウクライナ軍のヘルソン州奪還が余りに遅れすぎた。これが、ウクライナ防衛戦争の「アラモの砦」マリウポリの悲劇と悲惨を深刻にした。私事だが、二百年前の「アラモの砦」守備隊を再現する“英雄”アゾフ連隊の無事生還を、毎朝、神棚に祈願してきた。最悪の虐殺の光景が蔽い尽す、ドネツク州の南端マリウポリの断末魔の情景を思うと、実に無念で悲しい。悔しくて夜も眠れない。

 守備隊二百余名全員が戦死した1936年の戦史「アラモの砦」については、私は、高校一年生の時に鑑賞した、義勇軍中隊長デビイー・クロケット大佐をジョン・ウェインが演じた映画「アラモ」(1960年、ウィリアム・トラヴィス騎兵隊中佐は俳優ローレンス・ハーヴェイ)から、いろいろ教示を受けた。特に、泥だらけのボロボロの中での守備隊の美しい鮮烈な玉砕は、当時十五歳の私には男児の本懐のような気がした。デビイー・クロケット大佐のように呵々として敢然と死ぬか、“狂人”非人の橋下徹のように生きるか、サムライを祖先に持つ日本男児の選択は自明。

 なお、この脱線囲み記事を書き終えたところで、「ウクルインフォルム」ネット記事が5月17日掲示された。重傷者五十三名がロシア占領地区の病院に、二百十一名がオレニウカ(マリウポリから北90㎞のロシア占領地)に捕虜交換要員として移送された、と。が、前者は、数人の宣伝要員を除き、そこでFSB部隊に殺害されるだろう。後者はウクライナ軍側に無事渡されるのか。そうはならない可能性の方が高い。同じ死ぬなら、戦場での玉砕を選択させるべきだ。ここで、【脱線】終り。                                                 

 第二。スウェーデンとフィンランドNATO加盟は、バルト三国の安全を天文学的に向上させる事態の発生。バルト三国にとり、芬と瑞のNATO加盟は本当の天祐で神風となるだろう。この事態は、ロシアが、2014~18年にチラチラと世界に漏らしてきた、ヨーロッパ方面に対する膨張(侵略)アジェンダ「ウクライナ占領→モルドバ占領→バルト三国占領」のうち、バルト三国が、芬・瑞二ヶ国のNATO加盟でぶっ飛んだことになる。なお、モルドバは、ウクライナの勇猛な善戦で、ロシア侵略から九死に一生を得た。モルドバはこれから、同族のルーマニアと合邦し、その自治共和国となるべきだ。それは、モルドバをして何もせずともNATO加盟国となれるからだ。

 第三。現時点では仮定の話になるが、敗北後のロシアが、第二次世界大戦で奪ったフィンランドの領土を返還したとすれば、国際軍事バランスはこれによって大幅にロシア劣勢に移行する。つまり、ポスト露・烏戦争の“戦後の裁き”で、敗戦国・ロシアに対し峻厳に賠償と裁きを課し、「フィンランドは、カレリア地峡とペサモ港とルバチー半島」「ドイツは、カリニングラード」「日本は、南樺太と得撫島以北の千島諸島」を奪還できた情況を前提として、このような情況が現出すれば、ロシアの対ヨーロッパ侵略態勢は確実に封じ込まれる(encirclement)

 即ち、フィンランドのNATO加盟問題は、露烏戦争の戦後構想をしっかと検討した上で、論じるもの。それなのに、何でもかんでも、日本共産党の反核運動の常套文句「フィンランドはロシアの核攻撃が怖くないのか」などを新聞テレビが垂れ流せば、既に世界一のアホ馬鹿民族に成り下がった日本人の知的白痴化に拍車がかかるばかりではないか。

ウクライナ全土は、“対ロ防衛の天才”マンネルヘイム元帥の霊魂に覆われている

 ともあれ現況は、「フィンランドが、カレリア地峡とペサモ(ペツァモ)港とルバチー半島を、侵略国家ロシアから奪還する」好機が到来したことを示唆している。この問題から説明する。

 むろんこの説明は、1939年11月30日に始まる百五日間のソ芬「冬」戦争史を知る者には不必要だが、冬戦争の経緯はこうだ。

 フィンランドは、将兵の勇敢とマンネルヘイム元帥の巧緻な準備と抜群の作戦指揮で、軍事力格差約十分の一で戦ったが、時間の経過の中で“衆寡敵せず”、1940年3月12日、力尽きた。涙を呑んでソヴィエト・ロシアに屈して調印したのがモスクワ講和条約(3月20日批准発効)。フィンランドは国土の8%をロシアに割譲し、そこに住む国民12%(42万人以上)は十日以内に住み家を追われた。

 翌3月13日夜、“反共反ロ反ナチ親英米の保守主義者”マンネルヘイム元帥がフィンランド国民に訴えた敗戦の辞は、八十二年を経た2022年のゼレンスキー「烏」大統領が数度に亘って放った演説に酷似する。両者の近縁性を、我がブログの読者諸兄はよく噛んで欲しい。ゼレンスキーにはマンネルヘイム元帥が憑依している。ウクライナに“勝利の女神”が微笑んでいるのは、“対ロ防衛の天才”マンネルヘイム元帥の魂がウクライナ全土を包んでいるからだ。マンネルヘイム元帥は、こう訴えた。

「われわれは、幾世紀にもわたって、われわれが受け入れてきた西欧文明(=自由と道徳を“法”とする社会)の防衛という歴史的使命のために戦ったことを誇りとする。そして、この戦い(=105日間の対ロ冬戦争)によって我々は西欧に対する債務を完済した」(丸カッコ内中川)

 この国土8%の中には、芬の第二の都市ヴィープリやその周辺の工業地帯全域を含むAカレリア地峡が含まれていた。今般、この露烏戦争でのウクライナの勝利を機に、芬はカレリア地峡を絶対に奪還すべきである。その理由は、ここが芬の古来からの領土で、またかつてはフィンランド唯一の工業地帯であったこと。カレリア地峡全域の奪還は芬の国是と芬の歴史において当然すぎる。

 が、世界もフィンランドも、視点を、カレリア地峡が①これからのNATO軍がサンクトペテルブルクを占領しモスクワへ進撃する戦略的ルートに当り、同時に②マンネルヘイム元帥の古戦場(仏のマジノ・ラインと並ぶマンネルヘイム・ライン)の遺跡を保存するに絶対不可欠の地である問題に振り向けるべきだ。

 加えて、芬にとって屈辱的講和モスクワ条約が芬からその死活的領土を奪った、もう一つの地帯についても、フィンランドは思い起こして欲しい。それは、フィンランドが、北部のバレンツ海に出る唯一つの港Bペツァモ(ペサモ)をロシアに剥奪されたこと。

 ここで、フィンランドには、バルト海・フィンランド湾がロシアに封鎖された事態を、もう一度思い起こしてもらいたい。この事態では、フィンランドに救援する米英は、ペツァモ(ペサモ)港なしにはその軍事力を投入projectionできないではないか。すなわち、フィンランドを容易に屈服に追い込む領土剥奪としての“ペツァモ(ペサモ)港のロシア領化”の現状があり、これこそは打破されねばならない。ペツァモ(ペサモ)港は、かつてのあるべき主人の元に戻さねばならない。フィン人の古来からの港ペツァモは、あくまでもフィン人の港。フィン人は、祖先からの遺産は失ったままにしてはいけない。

芬「奪還」ペサモ港&ルバチー半島に、NATOはムルマンスク北洋艦隊「撃破」態勢を

 しかも、ペツァモ(ペサモ)港“奪還”の絶対必要性は、このようなフィンランド防衛だけが理由ではない。もう一つある。それはNATOが、このペツァモ(ペサモ)を起点として、不凍港ムルマンスクに盤踞するロシア北方艦隊を有事勃発と同時に撃滅する軍事力を平時に整備できるからである。表1の水上艦艇についてはフィンランド領内につくる米軍巡航ミサイル基地からの奇襲攻撃で撃破できるが、表2のロシア原子力潜水艦の大部隊三十数隻については、そう簡単ではない。これら原潜は、バレンツ海沿岸の十ほどの湾に分散して、その基地がある。一ヶ所に固まってはいない。

 これら三十数隻の原子力潜水艦を一網打尽にバレンツ海深くに潜る直前、浅い沿岸部で撃沈するには、ペツァモから(ムルマンスクから流れ出る)河口までの百㎞のバレンツ海沿岸部すべてに、何らかの仕掛けを綿密に設置するのが絶対。これは、前進基地ペツァモなしには、完遂できない。ペツァモの軍事的価値は計り知れない。

 さて、このペツァモ港から東へ百㎞、ロシアの最大海軍部隊「北方艦隊」総司令部の軍港ムルマンスクその他の光景を、簡単に描写しておこう。ムルマンスクは、軍港セヴェロモルスク(秘密都市)や軍港ポリャールヌイなどかなりの数の海軍基地司令部(諸都市)からなる一大軍事基地群の総称名でもある。北方艦隊は、①水上艦艇部隊をセヴェロモルスクとポリャールヌイに、②潜水艦部隊をネールピチャ湾やオレーニヤ湾など十ほどの湾に分散させ、この①と②から構成されている。

表1;ロシア北方艦隊水上部隊(司令部セヴェロモルスク&ポリャールヌイ)

表2;ロシア北方艦隊の原子力潜水艦部隊(世界最大の原潜基地)

ウクライナ防衛戦争を「支援」すべく、日本は「第二戦線・東」を直ちに構築せよ!

 フィンランドは、さすが“国父”マンネルヘイム元帥の末裔だけあって、友邦ウクライナに勝利を齎さんとNATOに加盟し、ロシア地上軍兵力の約半分近くを心理的に撤退させる対ロ「第二戦線・西」の構築を引き受けた。素晴らしきフィンランドの勇気と叡智に、惜しみない称讃以上の感動が世界を包んだが当然だろう。冬戦争で見せた勇者と美徳の精神を発露するフィンランド国民五百万人は、やはりマンネルヘイム元帥の化身である。

 一方、日本は、ウクライナ国の防衛に何をしたか。日本は国挙げて無為に徹し、何一つしていない。防衛への貢献とは、人道支援は含まれない。義勇軍を派遣せず、ライフル銃一丁すら供与しなかった。カナダやイスラエルは現役陸軍から希望者を除隊させて義勇軍とし、その渡航費用も武器もすべて政府が負担した。デンマークやラトビアは国会で「義勇軍志願兵を称讃する」決議をなし、国民挙げて万雷の拍手の中で義勇兵希望者を送り出した。が、日本人義勇兵は今、自費で渡航した五名しかおらず、しかも日本国民の称讃も受けず、寂しくウクライナで後方支援業務に従事している。

 日本はスターリンに命令されロシア大使館の指揮のもと、昭和天皇殺害(天皇制廃止)と日本国共産化を目指す5・15クーデタ(1932年)に始まり、国際連盟脱退(1933年3月)、2・26クーデタ(1936年)、対支那戦争(1937年7月)、対米英戦争開戦(1941年12月)を実行した。日本は“ロシアの奴隷”の道を1932年5月15日に選択し、この時をもって、日本人は、日本国民であることも人間であることもゴミ焼き場に捨て去った。「日本人が日本国民であることを棄て、ロシアの奴隷の立場を嬉々として甘受する」狂気は、米国GHQ占領時代と米国の遺産がかろうじて存在した1945~68年の二十三年間を別にすれば、戦後日本に一貫して強力に継承され、今に至っている。

 だから、現在の岸田政権だけでなく、日本人全体に、「ウクライナに兵器を送れ! 義勇兵を送れ!」の声が、中川八洋一人を除き、一億人以上もいながら一言も聞こえないのだ。現在の一億日本人とは、“ロシアの属国・日本”のロシアの奴隷一億人である。現在の一億日本人は、橋下徹をしたり顔に非難している百田尚樹/有本香らを含め、“狂人”非人の橋下徹と、五十歩百歩の同類である。

 正しき日本人とは、ウクライナに“武器供与をしよう/義勇兵を送ろう”と主張する、真正の道徳者を指す。この意味で、日本人とは、私以外、99%が紛れもなくゲス人間である。故に、日本とはゲス人間の集合体だから、当然、国家ではない。

 それだけでない。日本には、フィンランドの勇気ある対ウ防衛協力の「対ロ第二戦線・西」に呼応した、“非軍事”でウクライナの対ロ防衛戦争に協力する「対ロ第二戦線・東」を構築しようとの声が、これまた中川八洋以外、全く無い。この事もまた、日本が国家ではない巌然たる証左である。

 以下に“非軍事”でウクライナの対ロ防衛戦争に協力する「対ロ第二戦線・東」の具体的策を列挙するのは、一人でもいいから、日本国民が家鴨や豚レベルから道徳と歴史ある真面な人間に立ち戻り、「対ロ第二戦線・東」を構築せよと、声を上げて欲しいと思うからである。

1、北方四島をロシアに献上せんとし、また四島を占拠中のロシア軍のインフラ整備を日本国民の税金で開始した“スーパー対ロ売国奴”&“凶悪な反日悪魔”「安倍晋三/鈴木宗男/今井尚哉/長谷川榮一」四人を刑法外患罪で死刑に処す。これで日本の対ロ政策はno‐returnになる。

2、「サハリン1&2」から即時撤退し、日本国生存に最危険な“ロシアへのエネルギー依存”から脱却する。フィンランドは、必要電力の十%を占めるロシアからの電力供給停止を甘受した(5月13日に通告され14日から停止された)。日本がロシアから手にする天然ガスは、必要天然ガスの8%。僅か原発一基分にすぎない。つまり、原発一基を再稼働させれば済む話。尚、経産大臣の萩生田光一は安倍晋三チルドレンの上に、ロシアに対する奴隷一辺倒が信条。真面な日本人ではない。

3、北海道に、ハバロフスクとウラジヴォストークと南樺太の二空軍基地を標的とする、米国の中距離核戦力(核搭載巡航ミサイル)を配備する。

 なお、これは対地攻撃機から投下する戦術核に限る“核シェアリング”とは全く無関係。つまり、F16を保有しない日本は米国との核シェリングはできない。が、“稀代のKGBロスケ”安倍晋三は、これを知っていて、「核シェアリング」を大声で叫んだ。その本心が、米国・中距離核戦力の北海道配備を潰すことだからだ。今も百%ロスケ安倍晋三は、ロシア軍を日本に誘致し、暴虐なロシア兵に、北海道民五百万人を妊婦は腹を割き赤ん坊は路傍に叩きつけて一人残らず殺戮させることをプランしている。この世に悪魔を見たいなら、安倍晋三を見ればいい。

4、日ロ間の国交回復を定めた条約「日ソ共同宣言」を破棄する。これによって、日ロ間の外交上の国家関係は断絶し、日本には素晴らしい未来が次々に舞い降りてくる。第一。日本は北方四島だけでなく、南樺太と得撫島以北の千島列島の返還をロシアに要求できる。歯舞・色丹だけしか書いていない1956年「日ソ共同宣言」にいつまでも後生大事としがみつくアホバカ国家・日本は、世界の奇観。世界の笑いもの国家ではないか。

 第二。「日ソ共同宣言」の破棄により、ロシアとの国交がなくなり大使館も領事館もすべて消えるから、日本で跋扈するロシアのスパイたちを国外追放せずとも初めからいない。これこそは、日本国全体がロシアKGBからの情報工作から解放されることではないか。また、日本国はこれによって初めて通常の主権国家の主権を回復できることではないか。

 なお、日本に現在いるロシアのスパイは、表3で示す如く凄まじい数。スタッフを合わせると約八百名前後。日本にいる通常の外交官・領事は、スタッフ併せても百名に満たない。

表3;ロシア人在日スパイ数(将校・将官のみ、そのスタッフ数はこの三倍)

(備考) 人数は仮数字。正確な数字を知りたい者は、警視庁外事課で確認されたい。

 要するに、1956年10月の「日ソ共同宣言」を破棄すれば、自動的に対ロ国交断絶になるから、KGB/GRU追放法を立法する必要など瞬時になくなる。つまり、1956年10月の日ソ共同宣言の破棄こそ、主権国家・日本の当然の対外政策。正常な対ロ外交が、この時、蘇える。

 第三。「日ソ共同宣言」を破棄すると、実は、「サハリン1&2」の天然ガス田付きの北樺太の日本領有を、日本はロシアに要求できる。なぜなら、105万人の日本男児のシベリア強制連行とそのうち五十八万人が凍死・餓死・病死したのは戦争犯罪だから、この賠償をロシアに請求できる。また、満洲で日本人婦女子25万人以上が略奪とレイプで殺戮され乳幼児はことごとく餓死しまた多くは凍死した。これも戦争犯罪だから、日本は、この賠償をロシアに請求できる。これらの価額は、「サハリン1&2」の天然ガス田付きの北樺太だけでは不十分な金額。とすれば、「オホーツク海でのロシア漁業を九十九年間禁止し、オホーツク海の漁業権を日本に独占させる」賠償支払いをロシアに許諾させて、帳尻を合わせなくてはならない。

5、北海道を、ロシアが侵略する意図を心理的に形成できないほど強固に要塞化する。『孫子』が説く不戦勝利戦略である。一千輌を超える十分な戦車と(まだ計算ができていないが十分な数の)榴弾砲&多連装ロケット砲及び三千万個の対人地雷は、北海道要塞化の入り口四本柱となるだろう。なお、本稿では、本件説明は割愛。

6、北海道アイヌは、プーチンの2018年12月18日発言にあるように、ロシアの対日侵略と通謀している。よって日本は、日本国の主権と独立のため、次の諸施策を迅速に執行しなくてはならない。

①北海道アイヌ協会に参加しているアイヌの日本国籍を剥奪し不法滞在者にする法律の制定。

②北海道アイヌ協会をはじめ、アイヌの諸団体すべてを破防法の対象とする破防法改正。法務省と公安調査庁は、これを急げ。また、北海道アイヌ協会は直ちに解散とする。

③真赤な嘘歴史の一大展示パーク「白老ウポポイ」の全施設をダイナマイトで爆破撤去する。

④アイヌには北海道五百万人を殺戮尽くしてよい権利があると定めた“ジェノサイドを合法化する法律”2019年制定「アイヌ誇り尊重推進法」は、当然、廃止する。また、この法律の起草に関わった国家公務員は、日本人皆殺し計画の最凶犯罪者だから、全員、懲戒免職に附する。

⑤旭川博物館など、アイヌ嘘歴史を展示する北海道の多くの博物館を、その捏造歴史の犯罪において全館閉鎖する。公立&道立であれば、関係した館長ほか関係者は懲戒解雇する。

⑥正しいアイヌ史を普及するため、内閣官房は行政措置で、中川八洋『侵入異民族アイヌの本当の歴史』を、全国の小中高の図書館に一冊づつ配布し蔵書・開架させる。

⑦現在、全国の小中校に配布しているアイヌ関係の副読本は、真赤な嘘のオンパレードだから、すべて回収し焼却する。

7、日本全国の公共建物と主要病院は、地下に必ず核シェルターを建設する法律を制定する。

 ちなみに、永世中立国スイスおよび中立主義のスウェーデン/フィンランドの三ヶ国は、国民のほぼ全員を収容する核シェルターを完備している。だから、スウェーデンやフィンランドは、今般、ロシアからの核報復の恫喝に毅然として動じないのである。

 なお、関連する問題だが、蛇足。共産党や中共とベタベタで愛国心ゼロの都知事・小池百合子が、新築住宅の屋根に、地震がくればバリバリと壊れる地震国が絶対にしてはならないガラス製品の太陽光パネルの設置を義務付ける条例を制定すべく走りだした(『東京新聞』5月12日付け)。小池百合子は、電気が消えた真っ黒闇の東京、そして北朝鮮や中共の核弾頭で東京都民が阿鼻叫喚の地獄絵で大量死亡する光景を快楽したい狂サイコパス。国民の命を守る政策に専念してきたスイス/スウェーデン/フィンランドの政治家たちと、何と180度逆の非人間性をもつ異常人格者が、小池百合子の正体なのだ。

附記;これからの日本は、確実な北方四島奪還の「無交渉・無条約・無血進駐」が絶対ルール

 これは、フィンランドのNATO加盟問題とは関係ない。が、フィンランドが、ポスト露烏戦争で、ロシアからカレリア地峡とペツァモ港を奪還すべき失地回復外交には連動する。つまり、フィンランドは、露烏戦争がロシア敗北で終了した直後から遮二無二に、「カレリア地峡&ペツァモ港」奪還に全力投球しなくてはならない。同様に、日本も、日ソ共同宣言を破棄しているから、フリーハンドで「無交渉・無条約・無血進駐」の絶対ルールに立って、北方四島/南樺太/千島諸島(クリル諸島)の奪還に猛進撃しなければならない。これについては次回以降。本稿では割愛。

ロシアは西方膨張がダメなら必ず東に膨張。“プーチン自殺で停戦”は西側騙し戦術

 さて、現在の日本とは、プーチンのロシアと全くそっくり。なぜなら、日本は、KGBロスケと共産主義者が全ての新聞テレビを牛耳る情報におけるファッシズム国家。だから、プーチンが自殺するか、KGB第二総局(FSB)がクーデタを起こすかして、侵略ロシア軍がウクライナから黙って撤退する時がそう遠からずやってくるが、その時、日本の新聞テレビにおいては、一斉に「ロシアの脅威は消滅した。日本は対ロ防衛などしなくても安全だ。況や北海道の要塞化などナンセンス」との大キャンペーンが起きる。

 だが、プーチンは例外的なロシア人ではない。あくまでもロシア人85%と同じ民族文化を持つ、平凡なロシア人の一人にすぎない。ロシア人の85%は、侵略(領土膨張と略奪)とウォッカ以外に人生を楽しむ術を知らない。その意味で、ロシア人の85%とは、プーチンのクローンで、侵略狂徒。

 即ち、ロシア人は、ポスト露烏戦争(=ポスト・プーチン)でも、必ず次なる侵略へと走り出す。これは、ロシア人が絶滅しない限り、ニュートン力学と同じ永遠の真理。

 そして、今般の露烏戦争で、ロシアは西方への侵略が今後しばらくは困難になったから、ロシアの領土膨張侵略は、必ず東方に向かう。すなわち、ロシアはその大国として復活するための再起を、日本侵略をもって必ず図る。ロシアによる北海道などの日本侵略は、2022年露烏戦争の前より、一段と確実になった。この事を、日本国民は、しっかと拳々服膺せねばならない。

 

1、フィンランドもスウェーデンも、NATO加盟に対するロシアの核恫喝には一切動じていない。フィンランドは、5月12日、ニーニスト大統領とマリン首相によるNATO加盟の決意表明をなした。ロシアは、この三日前の5月9日に、外務省のグリシコ外務次官が「フィンランドがNATOに加盟すれば、わが軍は必要不可欠な手段全てを検討する」と、核攻撃を示唆する恫喝を行なった。が、フィンランドは、ニーニストが「ロシアは自分の顔を鏡で見ろ」と、記者会見でせせら笑って無視した。

(2022年5月17日記)

 

 

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