筑波大学名誉教授 中 川 八 洋
刑法から不敬罪が、終戦後のどさくさで削除された。この削除の主導者は、本当にGHQなのか、実際は日本側でないのか、の真相解明の論文が一本もない。日本側が実態上の主犯なのに、「GHQが主導し、日本側はやむなく」とその責任をGHQに転嫁したのが、真相ではないだろうか。
が、このような削除に至る歴史経緯の解明は、問題としては二の次であろう。なぜなら、問題の第一は、GHQが消滅した1952年4月末以降に直ぐ、日本はなぜ、この刑法不敬罪を復活しなかったのかの方だからである。以来、すでに六十五年以上の歳月が経つ。が、刑法不敬罪の刑法への復活問題は、運動も起きないし、私一人を除いて声すら全くない。
安倍晋三は、「戦後レジームの脱却」などと、心にもない真赤な選挙用嘘宣伝に勤しむ。が、むろん“口先男”安倍晋三の頭の中には、「戦後レジームの脱却」などつゆほども存在しない。GHQの消滅以前から日本国民の大多数が悲願とした、「戦後レジームの脱却」の筆頭「“GHQの置き土産”憲法第九条を破棄して、主権国家の精髄たる国防軍設置を明記しよう」すら、安倍晋三はボロ雑巾のようにポイ捨てしたのは、この何よりもの証拠。
“ワック社社長・鈴木隆一は、“不敬の狂書”『皇太子さまへの御忠言』の責任をとって皇居前広場で自死決行か?” の続きを読む