筑波大学名誉教授 中 川 八 洋
スターリン直属の赤軍だった“赤い悪魔の帝国陸軍”から日本国と日本国民を救出したのは“神風”ポツダム宣言であった。また、赤い魔毒に麻痺した日本国を半ば洗浄して再生したのは占領米軍のウィロビー少将や東京裁判のキーナン首席検事ら“愛・日本派”の保守主義者たちであった。
“奇蹟”ポツダム宣言に、“日本救出の神風”を御直覚されたのは、言うまでもなく、“天才大帝”昭和天皇であられた。昭和天皇の偉大な御聖断を奉じ殉じたのが、田中静壱・陸軍大将と森赳・陸軍中将の二人の軍神。戦後日本が1968年頃まで、曲がりなりにも「保守」でありえたのは「ポツダム宣言受託の昭和天皇と、田中静壱らの至高の祖国愛に依拠している。
が、戦後の日本は、日本救国に命を棄てた“軍神”田中静壱/森赳の銅像を、和気清麻呂と並び皇居前広場に屹立的に建立し賞詞する“国家の当り前”をしなかった。田中静壱/森赳の銅像を欠く、何とも空無が漂う皇居前広場の光景に、私が「日本は再び赤化して国家として滅びに至り、祖先の墓と歴史が眠る領土を失い、日本人が地球放浪者となる」との予感に襲われ憂鬱になった最初が、思えば、1963~5年の頃だった。
それから五十五年、今や、この予感が現実のものになろうとは、語る言葉が見つからず、ただ絶句し茫然と佇むのみ。現に、ここ三年間ほどの洪水となって溢れ出る出版書籍を見ても、愛国心を持って日本国を守ろうとするのは、グレンコ・アンドリー/遠藤誉/佐々木類ら、たった数名しかいない。日本中から真正日本国民は、事実上、一人残らず完全に消えた。
“「日本列島すべてロシア献上」を決定した陸上自衛隊 ──“北方領土プーチン献上狂”安倍晋三と共謀の“売国ロスケ軍”陸自” の続きを読む