筑波大学名誉教授 中 川 八 洋
日本には政府も無ければ国会も無い。日本のどこにも政治そのものが存在していない。国土領土を守るのが政治で、その実行機関が政府。また、国民の生命と財産を守る法律を制定するのが国会。が、日本の国会は、日本国民の生命・財産を守る法律を制定したことが、戦後一度もない。
2022年10月4日早朝、北鮮の「火星12号」が、グアムの米軍基地を核攻撃するための実験で、津軽海峡越えの日本上空を飛翔した。北鮮「火星12号」のグアム核攻撃演習は、これが三度目。前回は2017年8月29日と同9月15日。が、このグアム核攻撃演習の火星12号を、その射出方向がハワイ方面であることから、これがグアム攻撃演習だと正しく指摘した新聞テレビは一つもない。防衛省もしかり。また、「火星12号」の核弾頭は、それがグアムの米軍・戦略爆撃機全機を核兵器で壊滅するのが目的だから、問題は、日本を標的とはしていないことにある。こう論じた正常な常識を警告したのは、五年前もそうだが、日本には中川八洋以外、誰もいない。要は、火星12号問題とは、その核弾頭がグアムに着弾した後に続いて起こる問題。
事実上のロシア製つまりプーチン製の「火星12号」がグアムに投射された後、地球上に直ちに阿鼻叫喚の地獄絵図が実際に描かれるのは、日本のみとなる問題が、問題なのだ。「核つき火星12号」グアム着弾成功のあと、日本には数発の核弾頭つきも着弾するだろうが、二百基以上の化学弾頭搭載のノドン弾道ミサイル(備考)が日本の主要都市に雨あられと投射され、三千万人以上の日本人がVXやサリンでのた打ち回りながら死亡する事態が現実の真なる核心。この現実に起きる地獄絵は1995年の地下鉄サリン事件などゴミにしか見えないレベル。
(備考)ノドンミサイルの九割以上が化学弾頭なのは、都市日本人三千万人を殺した後、東京などの都市や産業施設を中・ロ・北鮮がそのまま使用する予定のためである。核弾頭を使用したら廃墟になってすぐは使用できない。
だが、日本人のスーパー劣化と露・中・北鮮によるテレビ・新聞に対する報道操作で、日本では、どうでもいい「EEZ内に落下したとかしないとか」が報道される。日本人の関心を核心から逸らすための情報操作である。